クラスターデキストリンとマルトデキストリンの違いと摂取方法 #31

長時間の運動やハードな運動中の "エネルギーの枯渇" を防ぐ為に、糖質を溶かした「カーボドリンク」を摂取をされている方は多いと思います。

 

その中に含まれている "マルトデキストリン (MD)" は「胃に負担を掛けず素早く吸収される糖質」として、ここ数年摂取される方が増えています。

 

 

目次

マルトデキストリンの効果と問題点

マルトデキストリンの効果

“デキストリン” とは「でんぷんを加水分解し粉末状にした物のひとつ」です。
そのデキストリンの一種に "マルトデキストリン(MD)" という物があります。

 

MDの特徴は、

■ ブドウ糖並みに吸収が早く素早くエネルギー源になる
■ 浸透圧が低く胃もたれしない
■ 甘さがブドウ糖の1/3~1/10

 

このMDは「運動中や運動後の糖質補給」として、重宝されていますが1つ問題があります…

 

それは
『血糖値の急激な上昇を起こす事で、血糖値を下げる為の "インシュリンの大量分泌" を引き起こす事です。』

 

これが "インシュリンショック" と呼ばれる、血糖値の急降下を起こし、糖質が供給されにくくなり、パフォーマンスの低下を引き起こします。

 

 

MDは、運動後にプロテインと一緒に摂取するには最適です。

 

MDにより分泌されるインシュリンは、たんぱく質の吸収を助ける為、運動後にはプロテインだけではなくMDの様な糖質の摂取も行いましょう。

 

 

クラスターデキストリンの効果

クラスターデキストリンの効果

運動中のドリンクに混ぜて摂取する事がメジャーなデキストリンの一種に "クラスターデキストリン (CD)" という物があります。

 

 

CDは "環状構造" という特殊な構造をしていて、今まではでんぷんをこの形に分解する事は困難でした。

 

しかし、これを日本の江崎グリコが、世界で初めて作る事に成功しました。
CDは、江崎グリコが作るデキストリンの事を指します。

 

このCDの特徴は、MDと同じ様な効果がありますが、1つだけ全く別の特徴を持っています。

 

それは「血糖値を高い状態を保つ」という特徴です。

 

 

血糖値が急変しやすいMDに対して、高いレベルを保つCDは "インシュリンショック" を引き起こす心配がありません。

 

つまり
長時間の運動で、高いエネルギー供給が可能になる為、運動中の摂取が最適なのです。

 

 

ベストな摂取量と摂取タイミング

摂取量と摂取タイミング

運動中には、糖質のみの摂取ではなく "糖質+たんぱく質" の摂取が、最もパフォーマンスを高く保つことができ、運動後の回復にも大きな差が出ると言われています。

 

摂取の割合は 『糖質 : たんぱく質 = 3~4 : 1』が適切だとされています。

 

 

例えば
BCAA (分岐鎖アミノ酸) 10gを含んだドリンクに、40gのデキストリンを混ぜて飲むと良いでしょう。

 

運動量にもよりますが、運動中に「体重1kgあたり1g」の糖質摂取が推奨されています。70kgの人で70gです。

 

「デキストリンを摂取して、血糖値の上昇起きるまで約30分掛かる」と言われていますので、CDとBCAAを "運動30分前~運動中" の摂取タイミングがベストです。

 

 

運動後には『糖質 : たんぱく= 3 : 1』の割合で摂取する事がベストとされていますので、MDとたんぱく質をこの割合で摂取すると良いでしょう。

 

 

まとめ

CDとMDにはそれぞれ吸収スピードに違いがあります。
運動前~運動後までそれぞれを効果的に摂取すると高い次元で身体のパフォーマンスを保つ事が可能になると思います。

 

 

摂取方法まとめ

【運動前~運動中】
CDとBCAAなどのたんぱく質を『3~4 : 1』の割合で摂取。

【運動後】
MDとたんぱく質を『3 : 1』の割合で摂取。摂取量は体重や運動量によって異なりますが、例えばMD60g+たんぱく質20gの摂取です。

 

最後に僕は実際に飲んでいる、バルクスポーツのCDをご紹介します。
BCAAと混ぜてオリジナルのカーボドリンクを作って飲んでいます。
サプリメントの効果の体感は人それぞれですが、CDは直にエネルギー源となるので、運動後半もエネルギー切れを起こす事なく運動の質を保つ事ができます。
 

 

 

この記事が気に入ったら
フォローお願いします

最新情報をお届けします

Twitterも更新中!

おすすめの記事