上半身のプレス系種目を競技能力向上の為に取り入れるべき理由 #71

突然ですが "ベンチプレス""ショルダープレス" "腕立て伏せ" などの上半身のプレス系種目を行なっていますか?

主に鍛えられる筋肉は大胸筋三角筋上腕三頭筋などです。

これらの筋肉が競技の中では不必要と判断し、上半身のプレス系種目を行わない人が時々います。
競技動作によってはこれらの筋肉の優先順位が低い事は確かかもしれませんが、果たして本当不必要なのでしょうか?

実は、上半身のプレス系種目にはこれらの筋肉をつける事以外にも重要な効果が期待できるのです

目次

プレス系種目のもう1つの効果

実は上半身のプレス系種目は "大胸筋や三角筋を鍛える" 以外にも重要な効果があります。

それは『コア (腰椎骨盤帯) と肩甲骨(肩甲胸郭関節) の安定性を鍛える』 という効果です。

プレス系の種目に限りませんが上半身トレーニングでは特に "肩甲骨の安定性を鍛える" というところが重要なポイントになります。

動作の中で肩甲骨が安定する事で以下の様なメリットがあります。

◆ 下半身の力を腕の末端に伝えやすい
◆ 肩や肘を痛めるリスクの軽減
◆ バランス能力の向上
◆ 腰や膝の痛みの軽減

基本的に身体は上から下まで連動しています。
その為、肩甲骨の安定は上肢にプラスの影響を与えるだけでなく、骨盤のポジションが良くなり下半身の動きにもプラスになるのです。

青木
スクワットやデッドリフトなどなどトレーニングで様々な方向から身体に負荷をかけてあげる事で、スポーツの中での多方向への対応力にも繋がる訳ですね~。

高負荷と低負荷の役割

それではベンチプレスなどの高重量を扱える種目と、ダンベルプレスなどの比較的重量を扱えない種目または高回数で行うトレーニングの違いは何でしょうか?

例えばベンチプレスで高重量を扱う時には "強くて瞬発的な安定性" が肩甲骨やコアにも求められます。
一方で、ダンベル種目になるとより不安定になる事で "多方向の力に対する安定性""持久的な安定性" が求められます。

同じプレス系のトレーニングでも様々なトレーニングを行う事でより強い肩甲骨やコアの安定性を鍛える事ができるのです。

青木
特に下ろす局面と押す局面の切り替える部分(トランジションフェーズ)で動きが崩れやすくなる!

腕立て伏せが重要なワケ

同じプレス系の種目でも、ベンチや背もたれのあるプレス種目と腕立て伏せ(プッシュアップ)系の種目では大きな相違点があります。

それは 『背もたれにより肩甲骨を固定されてるかどうか』 です。

プッシュアップ系の種目では背もたれにより肩甲骨が固定されていない為、肩甲骨を固定する難易度が増します

具体的なプッシュアップ系種目には、プッシュアップ、TRXプッシュアップ、バランスボールプッシュアップなどがあります。

TRXバランスボールなどで不安定なバランスを作る事で、より高い肩甲骨とコアの安定性を鍛える事ができます。

これらのプッシュアップ系の種目を適切にこなせる様になる事は、肩甲骨やコアを適切に安定させる能力を身につける為には非常に重要になるのです。

肩甲骨の固定には "ショルダーパッキング" と呼ばれる手法を用います。
ショルダーパッキングに関しては是非以前の記事をご参照ください。

まとめ

上半身のプレス系の種目は "競技能力向上" を考えた時に主となる筋力の向上以外にも肩甲骨(肩甲胸郭関節)コア(腰椎骨盤帯)の安定性を高める事ができます。

また "瞬発的" に鍛える事で瞬間的に強い固定力を身につけ、"持久的" に鍛える事で長時間崩れない安定したポジションを習得する事ができます。

重量を扱うという面では背もたれのあるベンチプレスなどが有効ですが、腕立て伏せ(プッシュアップ)系の種目を的確に行える様にする事で正確に肩甲骨の安定させる能力を身に付ける事ができます。
是非トレーニングに取り入れてみてください。

今日のつぶやき

実は20年近く風邪をひいた記憶がなかったのですが、先日初めて体調不良に陥りました。
トレーニングをしている際に異変を感じていたのですがそのまま終え仕事に戻ると、めまい、寒気、頭ゴンゴンという今まで二日酔いでしか経験した事ない様な原因不明の病状に襲われました。死ぬ思いで仕事を終えベッドに倒れ込み朝起きたら復活しました。
今回体調不良の人の気持ちが初めてわかった気がします、結構辛いですね。くれぐれもご自愛ください。

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