膝を持ち上げて股関節(足の付け根)が曲がる事を「股関節の屈曲」と言いまが、
その可動域は、教科書によると125度。
しかし、実は股関節の屈曲可動域は90度まででした。
いや、膝が胸までつきますけど???
と、思う人もいるかもしれませんが、膝を胸につける時には、背中を丸めると思います。
股関節の屈曲可動域は "純粋に股関節が曲がる角度" だけを測っています。
目次
骨盤大腿リズムとは?
教科書に載っている股関節の屈曲可動域は、1995年に日本整形外科学会が発表した物を元に記載されている物が多く、125度とあります。
しかし、近年の研究では純粋に股関節の骨だけを動かすと、骨同士がぶつかる屈曲可動域は90.3度しかない事がわかっています。
実際に股関節を屈曲させると、多くの人が背骨を動かさなくても125度程屈曲(寝た状態)できると思います。
しかし、実は125度股関節が屈曲という数字には、そのうちの約28%は "骨盤の後傾"(後ろに傾く)が含まれています。
因みに立位(立った状態)では、約18度の骨盤の後傾が起こります。
更に言えば、骨の周りには筋肉などの組織が取り巻いています。
股関節を屈曲する際にも、深く曲げるに連れて表面にある筋肉や脂肪が挟み込まれていきます。
この筋肉の挟み込みが起きない可動域は、約70度であると言われています。
この様に、股関節を屈曲する際に、骨盤が一緒に動きます。
この連動を「骨盤大腿リズム」と言います。
股関節を屈曲する際に、曲げ始めで一度骨盤の前傾が生じ、そこから骨盤が後傾し始めます。
股関節を90度曲げた座っているポジションでは "10度の骨盤後傾" が生じます。
股関節の正常な動き
実は股関節を曲げる際の正常な動きには、屈曲だけではなく内旋・内転といった内側方向への動きが伴います。
しかし、お尻や太もも表面の筋肉の硬さ、お腹がぶつかるなどの要因によって、これらの正常な動きができなくなる事があります。
むしろこれらの可動域の制限が "ネック" になる事が、往々にしてあります。
股関節の屈曲がうまくできない時には、この内旋・内転の可動域をチェックし改善する場合があるのです。
以前、可動域改善の動画を作っているので、問題がある人はチェックしてみてください。
今日の一言
目も左の方が良く、力も左の方が強いので、もしかしら左利きだったのかもしれません。