「体が柔らかすぎる人」の怪我をしない身体の作り方 #40
こんな方向けの記事です!
▷ 運動をする体がめちゃくちゃ柔らかい方
▷ 柔軟性が高く体に痛みを抱える方
▷ 「なぜ女性に柔軟性が高い人が多いのか?」を知りたい方

生まれつき柔軟性が高く、身体がふにゃふにゃな人っていますよね?

 

一般的に女性は男性より柔軟性が高い事が多く、これは “関節の構造の違い“ と ”ホルモンの違い“ によるものであると考えられています。

 

逆に身体が硬い人は、怪我を予防する為に柔軟性を高める必要があるので

 

身体が柔らかい = 怪我しにくい

というイメージがあるかもしれません。

 

しかし過剰な柔軟性は、身体の制御ができない事で、怪我を引き起こす可能性が高まります。

 

 

今回は “柔軟性が高過ぎる人の身体作り” について考えていきたいと思います。

 

 

目次

女性の柔軟性が高い理由

女性の柔軟性が高い

先にお話した様に “関節の構造の違い” と “ホルモンの違い” によって女性は男性よりも柔軟性が高い傾向にあります。

 

関節の構造の違い

一般的に、女性は男性より骨盤が広い分、厚みが小さい人が多いと言われています。

 

股関節は大腿骨 (太ももの骨) と骨盤が結合していますが、柔軟性の高い女性の股関節は、構造上遊びが多く、関節の可動域が広くなるのです。

 

肘関節も逆方向への可動性が高い人が多く、これも関節の構造の違いのよるものだと言われています。

 

 

ホルモンの違い

女性ホルモンのひとつに “リラキシン” というホルモンがあります。

 

このホルモンは “筋肉や腱や靭帯を柔らかくする働き” を起こします。

 

女性は出産時に、産道周辺の筋肉や腱を緩める必要があります。

 

その為、妊娠中や生理時にホルモン分泌が高まり、骨盤周辺の筋肉や腱が緩む事で、骨盤が不安定になり “腰痛を引き起こす” 事があります。

 

 

これらの “関節の構造の違い” と “ホルモンの違い” が、一般的に男性より女性の方が柔軟性が高い理由です。

 

 

柔軟性が高すぎる事の問題点

柔軟性が高すぎる

ある程度の柔軟性は、関節の可動域を保つ為には必要です。

 

しかし、柔軟性が高過ぎる人は返って怪我に繋がる可能性が高くなります。

 

 

関節は骨と骨の境界で、それを繋いでいるのは筋肉靭帯です。

 

例えば、際限なく関節が動くとしたら、骨と筋肉を繋いでいる腱と靭帯が取れ、関節が外れてしまいます。

 

つまり柔軟性が高すぎる人は、その広い可動域にさらに運動中の外力が掛かる事で、これらの組織の損傷や脱臼などの怪我を引き起こす可能性が高いのです。

 

 

怪我をしない為の身体作り

怪我をしない体づくり

柔軟性高すぎて身体の制御ができない人の欠点は

 

筋力の弱さ
ある関節部位の硬さ

の2つが考えられます。

 

筋力の弱さ

柔軟性が高く怪我をしやすい人の特徴として、単純な “筋力の弱さ” が考えられます。

 

筋肉はゴムの様に伸びたら縮むという反射を起こします。これを “伸張反射” と呼びます。

 

しかし、柔軟性の高い人はどこまでも筋肉が伸びてしまう為、この伸張反射が強く働きません。

 

イメージは、力が強い人の筋肉は分厚くて硬いゴムで、力が弱くて柔軟性が高い人の筋肉は薄くて柔らかいゴムです。
後者のゴムでは、強い力で引っ張ると返って来ないどころか切れてしまう可能性もあります。

 

また筋肉には “長さ−張力関係” という法則があり、伸び過ぎると筋出力が弱まってしまいます。

 

 

柔軟性が高くても、太くて伸びたら返ってくるゴムの様な筋力を身に付ける事で、過剰な可動域による怪我を防ぐ事が可能になります。

 

 

ある関節部位の硬さ

え、硬さ?と思うかも知れませんが、実は柔軟な人でも可動性の低い関節がある場合があります。

 

以前
#4パフォーマンス向上の為に絶対に必要な基礎知識~Joint by joint theory~
でお話しした “Joint by joint theory” と呼ばれる、身体の関節機能の理論があります。
(非常に重要な話なので、身体作りを深く理解したい人は是非読んでみてください。)

 

実は柔軟性が高すぎる人は

 

身体のモビリティ関節とスタビリティ関節の逆転
が起こっている可能性があります。

 

簡単に言うと、
本来安定すべき関節がふにゃふにゃ動いて、可動すべき関節が動いていない状態です。

 

この記事のトップ画像のブリッジをする女性も、過剰に腰が反っている (腰椎の過伸展) の対して、胸が反って (胸椎伸展) いません。

 

つまり関節の機能が逆転している状態です。

 

 

この様に、身体を見てみると柔らかい様で ”実は硬いところがある“ 可能性が非常にに高いのです。

これでは、機能的な動作が難しく、怪我をしやすい事も納得です。

 

 

まとめ

身体が柔らかすぎる人は、力強く動く事が苦手な場合が多い様に感じます。

 

しかし、これは単純な “筋力の弱さ“ や “身体の各関節機能の改善” により鍛える事が可能です。

 

 

普通の人以上にトレーニングをしないと怪我をする可能性があります。しかし見方を変えると、スポーツを行う女性でこの様なお悩みをお持ちの方は、トレーニングを行う事で身体のパフォーマンスを飛躍的に伸ばせる可能性も高いのです。

今日のつぶやき
今まで自宅でPCを使う時に机に座っていたのですが、最近スタンディングデスクに変えました。と言っても立派な机ではなく、本棚の上をデスクに改良して使っています。
意外と疲れる事はなく、集中して作業に取り組めます。
立っているので、ぐーたらする猶予もなく、効率的に作業ができるので超おすすめです!

 

 

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