ストレッチは本当に効果ないのか?【柔軟性の結論2020】#215

体に関する科学は、新しい研究によって、今までの常識が覆される事が、多々あります。
まさに「ストレッチ」も、そのひとつです。

 

例えば運動前のストレッチは、パフォーマンス低下に繋がる可能性があるよ!」というお話は、以前した事があります。
しかし、これに対しては「いや、怪我するより、多少パフォーマンス下がるくらい良いっしょ!」という、反論も上がっています。

 

現時点でも、この様なストレッチに関する様々な研究が発表されていますが、柔軟性を効率よく向上させる為にはどうすべきなのか?2020年現時点での結論をお話します。

 

 

目次

ストレッチは本当に効果ないのか?

実はストレッチによる "柔軟性の継続時間" は、あまり長くありません。

 

例えば、ふくらはぎ(下腿三頭筋)のストレッチを、60秒5セット(5分)行っても、その柔軟性の継続時間は約30分と言われています。
そもそも、同じ部位を5分間もストレッチする人は、ほとんどいないと思います。
更に、その他の部位でも、5分ほどのストレッチでの、柔軟性の継続時間は5~30分です

 

継続する事で、柔軟性の向上は見られる様ですが、純粋にストレッチ行う事は、柔軟性を高める為に効率的でないのかもしれません。

 

ストレッチの危険性

更に、ストレッチは、強くやり過ぎると、怪我のリスクもあります
例えば、腸腰筋をストレッチしようとして、大腿四頭筋の肉離れや、関節組織の損傷を起こす事がよくあります。

 

そもそも関節可動域には、機能上の限界があり、ヨガの先生や体操の選手など、異常に柔らかい人たちは、既に腱や靭帯が緩み、現役引退後に筋力が低下し、体の痛みに苦しむ人がほとんどです

 

更には "なぜ体が硬くなるのか?" という事を考えると「更なるストレッチの危険性」がある事も見えてきました。

 

 

なぜ体が硬くなるのか?

「ストレッチで、柔軟性を高める事」を考える前に "なぜ体が硬くなるのか?" を、考える必要があります

 

体が硬くなる理由を、いくつか挙げてみると

□ 筋肉の疲労
□ 体の歪み
□ 体の防衛反応

などが考えられると思います。

 
 
「筋肉の疲労」は、イメージが着くと思います。
「体の歪み」に関しては、今回は詳しくは割愛しますが、姿勢の不良によって、どこかの筋肉が硬くなると、連鎖して身体中の筋肉の硬さを作る事があります。
 
つまり、体が歪んでいたら、1つの部位のストレッチをしても、中々柔軟性が向上しないのです
まず体の歪みを改善する事が、効率よく体の柔軟性を向上させる為には、大切なのです。

 
 
3つ目の「体の防衛反応」は、何それ?と思うかもしれせん。
実は血管が硬くなると、血管が破れるのを守る為に、筋肉は硬くなると言われています。
 
つまり、血管が硬い人が、筋肉を柔らかくすると、血管の損傷リスクがあるのです
この様な場合は、食事や生活習慣などの改善から、アプローチしていく必要があるのです。

 

柔軟性を高めるアプローチ

筋肉の柔軟性は、年齢を重ねる毎に、失われていく傾向にあります。
しかし、全てが "加齢" によるものではなく、上記の様な問題がある事が、考えられるのです。

 

現時点で、柔軟性を高める為に、有効であると考えられるアプローチは

□ 健康的な食生活
□ 体の歪みを改善
□ 効果的なストレッチや筋膜リリース

 

3つ目の「効果的なストレッチや筋膜リリース」に関しては、ただストレッチを行うのではなく、ストレッチを掛けた状態で、リリースを行う方法(伸ばした筋肉に、更に刺激を加える方法)が、最も筋肉を緩める効果が高い事がわかっています

 

 

柔軟性を高める為に、闇雲にストレッチを行うのではなく、是非「なぜその硬さが起きているのか?」を考え、効率よくアプローチをしてみてください。
 

 

今日の一言
「最近よく映画を見る」という話をパキスタン人にしたら、「パシフィック・リムめっちゃ面白いから絶対観て!」と言われたので鑑賞。
ん~、なんか過度なSF映画やアクション物の映画は、嫌いではないのですが、あまり性に合わないみたいです。
どちらかというと、考えさせられたり、感性が揺さぶられる様な映画が好きです。

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