体に関する科学は、新しい研究によって、今までの常識が覆される事が、多々あります。
まさに「ストレッチ」も、そのひとつです。
例えば「運動前のストレッチは、パフォーマンス低下に繋がる可能性があるよ!」というお話は、以前した事があります。
しかし、これに対しては「いや、怪我するより、多少パフォーマンス下がるくらい良いっしょ!」という、反論も上がっています。
現時点でも、この様なストレッチに関する様々な研究が発表されていますが、柔軟性を効率よく向上させる為にはどうすべきなのか?「2020年現時点での結論」をお話します。
目次
ストレッチは本当に効果ないのか?
実はストレッチによる "柔軟性の継続時間" は、あまり長くありません。
例えば、ふくらはぎ(下腿三頭筋)のストレッチを、60秒を5セット(5分)行っても、その柔軟性の継続時間は約30分と言われています。
そもそも、同じ部位を5分間もストレッチする人は、ほとんどいないと思います。
更に、その他の部位でも、5分ほどのストレッチでの、柔軟性の継続時間は5~30分です。
継続する事で、柔軟性の向上は見られる様ですが、純粋にストレッチ行う事は、柔軟性を高める為に効率的でないのかもしれません。
ストレッチの危険性
更に、ストレッチは、強くやり過ぎると、怪我のリスクもあります。
例えば、腸腰筋をストレッチしようとして、大腿四頭筋の肉離れや、関節組織の損傷を起こす事がよくあります。
そもそも関節可動域には、機能上の限界があり、ヨガの先生や体操の選手など、異常に柔らかい人たちは、既に腱や靭帯が緩み、現役引退後に筋力が低下し、体の痛みに苦しむ人がほとんどです。
更には "なぜ体が硬くなるのか?" という事を考えると「更なるストレッチの危険性」がある事も見えてきました。
なぜ体が硬くなるのか?
「ストレッチで、柔軟性を高める事」を考える前に "なぜ体が硬くなるのか?" を、考える必要があります。
体が硬くなる理由を、いくつか挙げてみると
□ 体の歪み
□ 体の防衛反応
などが考えられると思います。
「筋肉の疲労」は、イメージが着くと思います。
「体の歪み」に関しては、今回は詳しくは割愛しますが、姿勢の不良によって、どこかの筋肉が硬くなると、連鎖して身体中の筋肉の硬さを作る事があります。
つまり、体が歪んでいたら、1つの部位のストレッチをしても、中々柔軟性が向上しないのです。
まず体の歪みを改善する事が、効率よく体の柔軟性を向上させる為には、大切なのです。
3つ目の「体の防衛反応」は、何それ?と思うかもしれせん。
実は「血管が硬くなると、血管が破れるのを守る為に、筋肉は硬くなる」と言われています。
つまり、血管が硬い人が、筋肉を柔らかくすると、血管の損傷リスクがあるのです。
この様な場合は、食事や生活習慣などの改善から、アプローチしていく必要があるのです。
柔軟性を高めるアプローチ
筋肉の柔軟性は、年齢を重ねる毎に、失われていく傾向にあります。
しかし、全てが "加齢" によるものではなく、上記の様な問題がある事が、考えられるのです。
現時点で、柔軟性を高める為に、有効であると考えられるアプローチは
□ 体の歪みを改善
□ 効果的なストレッチや筋膜リリース
3つ目の「効果的なストレッチや筋膜リリース」に関しては、ただストレッチを行うのではなく、ストレッチを掛けた状態で、リリースを行う方法(伸ばした筋肉に、更に刺激を加える方法)が、最も筋肉を緩める効果が高い事がわかっています。
柔軟性を高める為に、闇雲にストレッチを行うのではなく、是非「なぜその硬さが起きているのか?」を考え、効率よくアプローチをしてみてください。
ん~、なんか過度なSF映画やアクション物の映画は、嫌いではないのですが、あまり性に合わないみたいです。
どちらかというと、考えさせられたり、感性が揺さぶられる様な映画が好きです。