最近つくづく「日本人アスリートって、伸び代だらけだよな~」と思ったりしています。
#生意気
それも、個人でのSNSを使った発信が増え、アスリートがウェイトトレーニングを行う動画を目にする機会が増えたからです。
思い返せば、僕が最初に違和感を覚えたのは、自分がトレーニングを始めた2008年頃です。
オリンピックを制覇したアスリートのトレーニング映像をTVで見て「ん…?あれ(゚ω゚)?」と思ったのです。
#そのアスリートはめちゃくちゃ尊敬しています
最初に僕の頭によぎったことは "ウェイトトレーニングを悪" とする、日本の旧態依然とした考えです。
当時はまだ、最先端を行く海外選手のトレーニングの情報も少なく、更には「スポーツの為にウェイトトレーニングをする」と言いう考えに対しての向い風は強く、僕の知識の少なさもあいまって「やっぱり不必要なのか…?」と、葛藤があったことを覚えています。
しかし、トレーニングの精度は別として、その選手自身がウェイトトレーニングを導入してから世界記録を樹立し、オリンピックを制覇したことは事実なので「大なり小なりウェイトトレーニングがプラスに働いているに違いない!」と、半信半疑ながらそう思う様にしていました。
ここから僕の「スポーツとウェイトトレーニングの関係」についての探究が始まったのです。
目次
スポーツとウェイトトレーニングの関係
外国人選手のトレーニングを見ると、どの選手も圧倒的に日本人よりトレーニングが上手です。
※ トレーニングが上手=効率的な体の使い方をしている
これは、子供の頃からスポーツの競技の練習でけでなく、トレーニングにしっかり触れられる文化の違いなのかもしれません。
ここで今一度、スポーツとウェイトトレーニングが、どの様な関係にあるのかを確認しておきます。
簡単にまとめると「スポーツとウェイトトレーニングは全くの別物で、ウェイトトレーニングの立ち位置はスポーツの為の体の補強」といった具合です。
#ここテストに出ます
『スポーツの技術 ≠ ウェイトトレーニングの技術』なので、「あるスポーツで超一流でもトレーニングは上手くない」なんてことは当たり前なのです。
例えると、一流の野球選手にスキーをやらせて「え、全然上手くないじゃん笑」と言っている様なものなのです。
#身体能力が高いので、人並みにはできると思うけど
ウェイトトレーニングに近いもので言うと "ウェイトリフティング" という五輪競技があります。更には "ボディビル" といった競技もあります。
この選手達が、いわば "キング・オブ・トレーニング" なのです。卓越したウェイトトレーニングの技術によって、その頂点を競い合っています。つまり、ウェイトトレーニングも上には上がいくらでもいます。
この様に、ウェイトトレーニング自体にも技術が必要なので「他の競技のトップアスリートのウェイトトレーニングの精度が低い」ということは、至って普通のことなのです。
補強としてのウェイトトレーニング
スポーツの為の "補強" としてウェイトトレーニングを行う目的は
■ 怪我の予防
の2つがあると思います。
この時に、ウェイトトレーニングで覚えるべき動作は「人体の構造上、最も効率的な動作の習得」です。
効率的に動く能力が身につけば、体に負担を掛けずに、強い力発揮やバランス能力などを身につけることが可能なのです。
しかし、スポーツの中での効率の良い動作は、人体の構造上の効率的な動作と異なる場合があります。
#これ結構大事な解釈
特に、道具を使うスポーツでは、道具を持ったり身につける事で、重心の位置が変化する為、効率的なポジションもウェイトトレーニングとは変化します。
これも、スポーツとウェイトトレーニングが別物である所以です。
「え、じゃあスポーツの為にウェイトトレーニングは不要じゃない?」と思う人もいるかもしれません。
ここに対する議論は今更感があるので、サッと触れますが、別にウェイトトレーニングをやらなくても結果が出せる人には不要だと思います。
ウェイトトレーニングは、上記の2つの目的を果たす為の "体の補強作業" なので「体の動作の引き出しを増やす事」に意味があります。
つまり「体のポテンシャルを伸ばし、新しくなった体でそのスポーツの練習をすれば、今までできなかった事ができる様になったり、高い次元で運動できる可能性が上がるよね」と言った感じです。
#身体能力を後天的に伸ばす作業
今回は "ウェイトトレーニング" という大まかな括りでお話ししましたが、そもそもトレーニングは、体のバランスを整えたり、可動性を広げたり、ある程度必要なピースが揃わないと、ウェイトトレーニング自体もマイナスに働くこともあるので注意が必要です。
まだまだ、日本と比較すると、世界の体作りに対する科学は、2歩も3歩も先を行っています。
ある意味「世界と戦えている日本人アスリートは凄いな~」と思う一方、まだまだ日本人アスリートの "伸び代" を感じています。
まずは、世界は日本より5年10年先の取り組みをしているという事に、気づかなければいけない。