まことしやかに語り継がれている噂。
信頼していた指導現場での嘘。
今回は、そんな世に出回っている恐ろしい噂の
真相を究明して参りたいと思います。
本日は、
「 筋力トレーニングをやり過ぎると筋肉が
硬くなってパフォーマンスが落ちる 」
という噂について考えて行きたいと思います。
「 とんだ迷信 」です。
昔から語り継がれ、
特にスポーツの指導現場ですと、
最近でも耳にするお話だと思います。
私も小さい頃は騙されていました。
テレビで世界のトップアスリートをみると
あれ?ガタイ良すぎない?
陸上の短距離走などで、
横並びになった時の日本人との体格差…
結果は、予想通りです。
もちろん、
陸上の長距離選手と短距離選手の違いの様に、
どの様な体型が理想的かは、
ある程度競技の特異性があると思います。
しかし、
パフォーマンス(競技能力)を向上をさせ為に、
競技練習とは別に筋力トレーニングを行うことは
どの競技であろうと、
現在の世界標準の考え方であると思います。
まず1つ目は、
「 硬い筋肉と軟らかい筋肉って何❓ 」
と言う疑問にいて考えてみます。
これが単純な筋肉の柔軟性であるなら
筋力トレーニングをしない人よりも
している人の方が柔軟性は向上します。
逆に、運動をしなくなると年齢と供に
「 筋力が低下して柔軟性が硬くなる。 」
「 身体か硬くなって姿勢が悪くなる。 」
こんな経験はあるのではないでしょうか?
筋力の増加と柔軟性の向上は
一般的に比例します。
2つ目は、
「 筋肉をつけると身体の可動域が
狭くなるのではないか❓ 」
という疑問です。
これに関しては少し議論が必要だと思います。
例えば、股関節をある方向に
0°~90°動かせる人がいるとします。
特に何も考えないでトレーニングを行い
0°~70°の可動域でトレーニングを続けました。
トレーニングを続けた結果、
70°まで動かせる筋力が発達しますが、
70°~90°までの筋出力が相対的に弱くなる
可能性が考えられます。
しかし、
トレーニングによって
120°まで可動域を向上させた状態を作り、
その可動域で筋力トレーニングを
実施したとします。
可動域が向上したので、
スポーツでの動作がスイングであるとしたら
大きなスイングができる様に成りますが、
スイングスピードが低下する可能性はあります。
その低下を招かない様に
120°まで速く動かせる更なる強い筋力を
つける必要があります。
これは一例ですが、身体のあらゆる部位に
同じ様な議論ができます。
身体の効率的な力発揮を考えると、
こんなに単純なお話ではありませんが…
今回はそこは割愛いたします。
つまり、
正しい知識で、正しいトレーニングを行えば、
"トレーニングによって柔らかく強い身体を作り
パフォーマンスをあげる事は可能" なのです。
残念ながらまだまだ、スポーツの現場では、
この様な迷信が根強く残っています。
嘘の情報に惑わされない様に、
そして自らの可能性を窄めない様に
パフォーマンス向上の為に是非トレーニングを
取り入れていただければと思います。
今後も、この様な迷信の真相を
究明して参りたいと思います。