『日本人は熱心に練習に取り組む選手が多い、しかしそう言う選手に限りたばこを吸っている』
この "矛盾" とも言えるプロスポーツ選手の行動に、日本でプレーする外国人選手が口を揃えて驚くと言う。
海外ではプロアスリートがたばこを吸う事は "タブー" とされ、喫煙が発覚した事で選手が謝罪する事態になる場合も多い。
しかし、日本ではプロ野球選手やサッカー選手でも "喫煙者" がいるが、未成年の喫煙を除いて咎められる事はほとんどありません。
喫煙をしていても高いパフォーマンスを発揮している選手がいる事も確かです。
果たして "喫煙による悪影響" は本当にあるのか?また多くの選手は、何故たばこを吸うのでしょうか?
目次
喫煙による悪影響
喫煙をする事で、科学的に様々な "マイナス影響" がある事がわかっています。
具体的には、以下の様な影響があるとされています。
◆ 心肺機能の低下
血液中のヘモグロビンがたばこの煙に含まれる一酸化炭素と結合する為、酸素の運搬能力が低下し有酸素系の運動能力を低下させます。
また、肺胞が破壊される事も酸素を身体に取り込む能力の低下に影響を与えます。
◆ 回復力の低下
疲労や怪我を回復させる為には酸素が必要になります。前述した要因により酸素運搬能力低下し、身体の回復力が低下します。
◆ 筋力・瞬発力の低下
たばこに含まれるニコチンは、神経を興奮させます。習慣的にニコチン摂取する事で、ニコチンがないと神経が興奮しにくい体質になり、これにより筋力や瞬発力の低下が起こると言われています。
これらの影響がある事が分かっています。
真剣にトレーニングをしながら、身体のケアに取り組みながらも喫煙をするプロアスリートの "矛盾" とも言える行為を見て、外国人選手が疑問を呈する事も不思議ではありません。
なぜ喫煙するのか?
一昔前までは 『プロ野球選手の移動のバスの中が煙で覆われていた』 なんて話も聞いた事があります。
しかし、現在は世の中の "たばこ規制" に伴って、スポーツ選手のみならず喫煙者への風当たりは強くなっています。
また、スポーツの "グローバル化" も大きな要因だと思います。
一昔前では考えられませんでしたが、今ではサッカーにしろ野球にしろ日本の選手が海外で活躍する事が珍しくなくなりました。
やはり日本のトップになり世界的なレベルで活躍する為には "小さなマイナスになり得る要因も削る努力" が必要になってきます。
つまり、結果を出す事が求められるプロアスリートが喫煙するか禁煙できるかは 『本人の嗜好を犠牲にしてでも、マイナス要因になり得る物を削る事ができるのかどうか』 なのだと思います。
しかし、既に喫煙をしていて "ニコチン中毒" になっている人が、禁煙する事で精神的なストレスを感じるのであれば、短期的な目線ではパフォーマンスにマイナスの影響を与えかねないのかもしれません。
まとめ
アスリートにとって喫煙する事は、科学的にはパフォーマンスを下げる以下の様な "マイナスの影響" が考えられています。
◆ 心肺機能の低下
◆ 回復力の低下
◆ 筋力・瞬発力の低下
生まれつきの能力が低く、這い上がってきたアスリートにとっては、結果を得る為に禁煙する事は簡単だと思います。
一見すると、結果を出しているトップアスリートにとっては禁煙は必要のない事なのかもしれません。
しかし "日本トップや世界レベルの活躍" や "長い選手生命" などと、自分自身の嗜好を天秤に掛けて一考する価値はあるのかもしれません。
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最近良くない癖が出てしまっています。"忙しい" なんて言葉はやらない理由。ただの甘えですね。甘すぎます。