「口呼吸ではなく、鼻呼吸が重要である」
と言うことは、何となくご存知の方が多いかと思います。
僕自身も元々口呼吸の傾向が強く、今も完璧な鼻呼吸が身につく様にトレーニングを重ねています。
口呼吸には様々なデメリットがあります、例えば
* 脱水症状
* 喉の炎症
* 姿勢の悪化
* 自律神経失調症
* いびきや睡眠障害
* 顔の形成への影響
などの原因になると言われています。
そもそも、口は呼吸ではなく食事の為にあります。
呼吸の為にあるのは「鼻」なのです。
目次
鼻呼吸の効果
生まれたばかりの赤ちゃんは、必ず "鼻呼吸" をしていると思います。
しかし、生活習慣や食事の影響により "口呼吸" に変化していく事が往往にしてあります。
口呼吸がクセづくと、鼻が詰まっていなくても気道が狭くなり、鼻呼吸がし難くなってしまうのです。
生理学的には、口呼吸になると "胸式呼吸" になりやすく、鼻呼吸になると "腹式呼吸" になりやすい事がわかっています。
機能解剖学に考えても、腹式呼吸を身につける事によって、体の機能が高まることは明白です。
それは、姿勢の改善による、各関節機能の向上といった側面です。
それ以外にも
■ 鼻づまりや咳の改善
■ 疲れにくくなる
■ 心肺機能の向上
■ ダイエット
■ 集中力の向上
といった効果があると言われています。
つまり、体の様々なパフォーマンスが向上し、健康的な体には鼻呼吸は欠かす事ができないのです。
そして、呼吸のメカニズムの中で、重要なポイントは "酸素ではなく二酸化炭素" にあります。
体がいかにして酸素を上手く活用できるかは、体内の "二酸化炭素量" が決めていたのです。
二酸化炭素が重要な理由
「二酸化炭素は、体内で酸素を使った後に出るゴミの様なものである」
と教わった人が多いかもしれませんが、実はこれは間違った認識なのです。
酸素が体の筋肉や臓器にとって、重要な栄養素である事が間違いありません。
酸素は、血液によって体に運ばれますが、実は血液中(ヘモグロビン)には十分な酸素が含まれています。
しかし、この全ての酸素が筋肉や臓器に運ばれている訳ではありません。
安静時では約25%、運動時では約75%しか取り込んでいない事がわかっています。
つまり、体内には酸素は十分に存在していて、体外から酸素をたくさん取り込む事にあまり意味がないのです。
これを理解する上で重要になるのが「ボーア効果」と呼ばれるものです。
ボーア効果とは
生体組織内の二酸化炭素の量に応じて赤血球のヘモグロビンの酸素解離曲線が移動する現象。ヘモグロビンは組織内が酸性になると酸素を離し、肺などの二酸化炭素が少ない環境になると、酸素と結合しやすくなる。
少し難しいかもしれませんが、簡潔に説明すると
「体内に二酸化炭素がないと、血液から酸素が取り出せない現象」です。
つまり、口呼吸でたくさんの空気を吸って吐く事によって、体内の二酸化炭素を過剰に排出してしまいます。
これにより、血液中から体内に酸素が取り込めなくなり、体の機能が低下するのです。
この二酸化炭素の過剰の排出による問題の1つが、よく知られている "過呼吸" です。
この様に、酸素をいかに血液中から体内に取り込めるかは、体内の二酸化炭素の量が重要になるのです。
もちろん多すぎても問題はあります。
これらの問題を解決していく為には "鼻呼吸" をし、更には呼吸の量を調整する事によって、過剰な二酸化炭素の排出を防ぐ事ができるのです。
今日の一言
これからも、新しい事を学んで、より正しい情報を配信していきたいと思っています。