酵素ダイエットの嘘【ダイエット法が流行する仕組み】#202

「痩せたい…」
これは多くの人が抱える悩みであり、スポーツジムに通う人の目的 "第1位" でもあります。

 

僕がトレーニングに携わっている方も、最近では体に痛みがある、動ける体を作りたいという人が増えましたが、以前は痩せたい・筋肉を付けたいと言う目的の方がほとんどでした。
痩せる為の活動を指す「ダイエット」という "パワーワード" には、多くの人が惹きつけられ、この言葉を操る人や企業によって、多くの消費が生みだされ、日本の "ダイエット市場" は成長し続けています

 

世の中には定期的に「〜ダイエット」を謳う商品が誕生し、多くの消費者がそこに飛び付きます。
しかし、実際にその商品でダイエットを成功させる人は、どのくらいいると思いますか?

 

世の中の "流行が生まれる仕組み""ダイエット法の本質" を知らないと、いつまで経ってもダイエットを成功しないまま、流行の餌食になり続けてしまうのかもしれません。

 

 

目次

ダイエット法が流行する仕組み

多くの人がイメージする流行が発生するまでの流れは

有名人がやってる・使ってる

メディアに取り上げられる

流行る

商品が大量に作られ売れる

ざっくり、こんなイメージでしょうか?

 

しかし、表面的にはこの様な流れを繕っていますが、実際はこうです。

流行らせたい商品を考え、作る

有名人や広告企業にPRしてもらう

メディアが取り上げる

売れる、大量生産

インフルエンサービジネスや企業案件という言葉を、よく聞く様になった現在、あまり驚きはないかもしれませんが、流行は "意図的に" 作られています。
例えば、毎年トレンドを作るファッション業界では当たり前ですが、多くの流行は自然発生ではなく意図的なものなのです

 

これは、ダイエット商品も例外ではありません。
「あの成分が効果あるらしい」
「あのセレブがやっているらしい」

裏側にはその成分を使って、商品を売りたい企業がいます。
セレブはお金をもらってPRをし、普段はその商品は使っていません。

 

ダイエットブームが起こる度に「HMBダイエットってどう?絞れるんでしょ?」みたいな質問をされるのですが、いつも「あぁ広告効果ってすごいな~」と感心してしまいます。
少し知識があれば「いやいや笑」と思う様な商品でも、わらをもすがる人には響いてしまうのです。
毎日会う人に好意を抱いてしまう様に(単純接触効果)、何度も同じ広告を見せられると、不思議とその商品に好印象を抱いてしまうものです。

 

酵素ダイエットの嘘

平成に流行ったダイエットブームをざっといくつか挙げてみると

りんごダイエット
バランスボールダイエット
黒酢ダイエット
岩盤浴ダイエット
チョコレートダイエット
ビリーズブートキャンプ
朝バナナダイエット
ロングブレスダイエット
プロテインダイエット
タニタ食堂ダイエット
ファスティンング
ライザップ
糖質制限ダイエット
サバ缶ダイエット
HMBダイエット
酵素ダイエット

結構聞き覚えありますよね?

 

もちろん従順に実施すれば、効果があるかもしれません。
どれも体には良く、一見効果がありそうな成分を見せて攻めてきます。

 

例えば、近年流行した「酵素ダイエット」
酵素ダイエットの謳い文句は

酵素ダイエットは、タンパク質・脂質・炭水化物をエネルギーとして燃やすときに必要な「代謝酵素」を補うことで代謝上げ痩せやすくなります。

といった感じです。

 

しかし、酵素の減量効果の信憑性は低いどころか、摂取した酵素は胃の中でアミノ酸に分解されしまいます。
また酵素ジュースなどのフルーツや野菜からは、ダイエット効果に重要な栄養素 "食物繊維" が取り除かれてしまっています。

 

ダイエット効果の是非は良しとしても、酵素ジュースの栄養素は高いに違いはありませんが、普通に野菜やフルーツを摂取した方が、よっぽど安く済むはずです

 

ダイエットの本質

結局痩せるか太るかは
「(摂取カロリー)ー(消費カロリー)」
によって大枠が決まります。

 

大抵の場合、ダイエットを始める時は、体重も "最悪な状態" であるので、どんなダイエット方法を実践しても、摂取カロリーが普段より下がり、その商品云々ではなく痩せます

 

「痩せる」という目的だけを考えたら、
摂取カロリーを減らす為に、食事の内容を工夫してください。
消費カロリーを上げる為に、運動をしたり、体の代謝が上がる取り組みをしてください。

 

まずこれができた上で、じゃあどの様な栄養素を、どの様なタイミングで摂るか、どんな運動や生活習慣をするか、を考えてみてください。

 

今日の一言
テレビが大きな力を持っていた時代は「みのもんたが、こう言えばあれが売れる」ほど、人の消費行動は単純な物でした。良くも悪くもテレビによって情報操作される風潮がありました。
しかし、個人の情報発信が普及した現在、その裏側が暴かれ、徐々にですがその影響力も衰えつつはあります。

よく、ヤラセが問題になったりしますが、ヤラセや嘘は当たり前の世界です。
「テレビなどのメディアが、本当の真実だけを流している」という先入観は、できるだけ早く捨てた方が良いかもしれません。
そうすれば、誹謗中傷も少しは減るのではないでしょうか。

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