「鼻風邪じゃないのに鼻が詰まる」
鼻詰まりがあると、疲れが抜けず、朝起きてもスッキリしない…
僕自身も「夜寝る時に、鼻が詰まって熟睡できない」と言う症状に、長いこと悩まされていました。
今まで、この症状を改善する為に、鼻腔拡張テープなど、色々な方法を試みましたが、多少の改善はみられても、完全に良くなる事はありませんでした…
そして、いつもの様に解剖学の勉強をしている時に、ある事に気づいたのです...!
それは「実は、呼吸がしにくくなっている状態を、体が鼻詰まりと "錯覚" しているのでは?」
そう、鼻詰まりの正体は "呼吸にある" と言う仮説です。
目次
寝る時の鼻詰まりの対処法
「呼吸がしにくい状態」を、鼻詰まりの元凶であると考えた時に、次の2つのアプローチ方法が考えられます。
① 気道を広げる
② 呼吸筋を調整する
この2つのアプローチをご紹介します。
① 気道を広げる
一般的によくある「気道を広げる」為のアプローチは
□ 鼻腔拡張テープを貼る
□ 横向きに寝る
といった方法が、有名だと思います。
鼻腔拡張テープに関しては、多少の鼻詰まりには効果が高くても、完全に改善できないと個人的には感じます。
また、横向きに寝る方法は、呼吸しやすくなる可能性はありますが、長期的に見ると体を歪ませ、返って呼吸機能に問題が起きる可能性があるので、あまりお勧めしません。
ここで、鼻の気道を拡張するおすすめのエクササイズをご紹介します。
□ 息を止めた状態で足踏みをする
□ 苦しくなったら手を離す
□ 3呼吸以内に通常の呼吸に落ち着かせる
□ 1分ほど休み、これを数回繰り返す
※ 無理しすぎないように行いましょう
このエクササイズで、鼻の気道が広がるのが体感できます。
足踏みは、慣れてくると80歩ほど行えるようになります。
このエクササイズで、以前お話しした一酸化窒素が鼻腔内で生成され、血管が拡張した事による効果であると考えられています。
効果があるので、是非行ってみてください!
② 呼吸筋を調整する
肋骨に手を当てると、息を吸う時に広がり、息を吐くと閉じる動きが確認できると思います。
実は、呼吸をする為に、肺の動きと同時に、肋骨を動かす為の "呼吸筋" が必要になるのです。
この呼吸筋が、体の歪みによって硬くなったり、働かなくなると、肋骨の動きを妨げ、呼吸がスムーズに行えなくなるのです。
つまり、硬くなった筋肉を緩め、必要な筋肉を働かせる必要がるのです。
□ 横隔膜
□ 外肋間筋
□ 胸鎖乳突筋
□ 斜角筋群
□ 前鋸筋
□ 僧帽筋
□ 広背筋
□ 脊柱起立筋
【息を吐く時】
□ 内肋間筋
□ 腹直筋
□ 腹斜筋
□ 腹横筋
□ 広背筋
呼吸の深さによっても働く筋肉が異なりますが、これら呼吸筋が働きが必要になります。
運動や体の歪みにより、上記の筋肉の中で硬くなっている筋肉があれば、呼吸を妨げている可能性があるので、ストレッチやリリースを行う必要があります。
また、筋肉が緩んだら、深い呼吸を行い、使えていない呼吸筋が働くようにトレーニングしましょう。
これらを踏まえ、入浴後にストレッチなどで筋肉を緩め、呼吸瞑想などを利用して深い呼吸をトレーニングすると、正しい呼吸が定着しやすくなるのでオススメです。
鼻が詰まりやすい人は、是非このようなエクササイズを行い、気道を広げ、呼吸筋の調整を行ってみてください。
呼吸が正しく身につけば、睡眠の質が向上し、体のパフォーマンスも向上するはずです。
また体の歪みである、猫背・ストレートネック・反り腰などは呼吸の問題を引き起こす可能性が高く改善が必要です。
因みに、アレルギー鼻炎などで鼻が詰まる人は、食事に問題がある可能性も疑われるので、食事の改善に取り組んでみてください。
この中で、唯一意識的にコントロールできる物が呼吸です。
呼吸を上手に利用すれば、様々な体の問題が解決できるのではないか?とも言われていますので、正しい呼吸を身につけておいて損はないと思います。