時々、スクワットの時に「つま先より膝を前に出しちゃダメ」と言っているのを聞く事があります。
スクワットを教わった事がある人は、一度は言われた事があるかもしれません、
実は、これを鵜呑みにする事は "超危険" です。
今まで、鵜呑みにし過ぎて "危険なスクワット" をする人を、星の数ほど見てきました。
では、これが危険な理由は?
それは「膝下の長さ次第で、全く条件が異なる」からです。
目次
つま先より膝を前に出して良い!
「つま先より膝を前に出しちゃダメ」を、誰が言い出したのかはわかりませんが、多くのジムスタッフの研修の中でも、未だ言われたりします。
しかし、少し考えれば、これが "全く理にかなっていない" という事がわかります。
例えば
膝下の長さが40cmのAと60cmのBがいるとします。
この時、スクワット動作で足首を60°曲げたとすると、
Aは膝が20㎝前に出ます。
Bは膝が30㎝前に出ます。
それぞれ足のサイズは違うかもしれませんが、同じ角度に足首を曲げると、1.5倍の差が生じます。
足が同じサイズだとしたら、Bが膝をつま先より出さない様する為には、極端にお尻を後ろに下げ、上体を潰す危険なスクワットになります。
つまり、膝がつま先より前に出るか出ないかは、理想的なスクワットを考えた時に、全く当てにならない指標なのです。
理想的なスクワットの方法
スクワットと言っても、色々なスクワットがありますが、ここでは「スポーツの為に活きるスクワット」を "理想的なスクワット" と定義します。
もちろん、スクワットで極端に膝を前に出す動きは "膝の傷害リスク" が高まります。
一方で、極端に膝を出さずに行うスクワットは "腰やハムストリングスの傷害リスク" が高まります。
こんな感じ。
じゃあどうしたら良いのか?
それは、「足裏の荷重点を変えないこと」です。
膝を前に出しても、荷重点を変えずに動作すれば、問題ありません。
荷重点の目安は "くるぶしの2~3㎝前" です。
膝を前に出しても、同時に股関節が十分に動き、適度な上半身の前傾を取れば、荷重点を変えずにスクワットを行う事が可能です。
以上の様なポイントを抑える事で、膝に負担を掛けずに、殿筋群を効率よく使ったスクワットが可能になります。
「スネと上半身の平行」これも嘘
同じくらい、よく言われるのが「曲げた時に、スネと上半身を平行に!」です。
ここまでお話したら、これも全く理にかなっていない事は、ご理解いただけると思います。
なぜなら「太ももの長さは、人によって違うから」です。
太ももが長ければ、脚を曲げた時に、お尻がより後ろに下がります。
この場合、上半身の前傾を強めないと、後ろにバランスを崩してしまいますよね。
理想的なスクワットに関しては、以前作った動画もあるので、是非参考にしてみてください!
「つま先より膝を前に出しちゃダメ」
「スネと上半身の平行」
これらは、ある意味初心者を指導する際に、わかりやすい目安になるかもしれませんが、ある程度しっかりトレーニングを行う場合は別です。
もしこの様な指導をするトレーナーさんがいたら「怪しいかも」と、一度疑った方が良いかもしれません。
僕の大好きなカフェのテラス席に座って、優雅なフリしてBlogを書くのに最高な季節です。
中々そうはいかない人も多いかもしれませんが、仕事でも遊びでも、自分で快適な環境を作る事は非常に大切です。気持ちが良いし捗ります。