フォアフット走法の習得の前にランナーがやるべき事 #226

トップランナーが、採用していると言う『フォアフット走法』
 
速く走れる走法ということで話題になり、こぞってマネをするランナーが増えている様です。
フォアフット走法は、つま先で着地しカカトを着地させない走法で、足を着地させる位置の違いにより『ミッドフット』『ヒールストライク』と呼ばれる走法もあります。
 
しかし、実は『ただ足裏のどこを着地させるか?』と言う事だけで採用してしますと、速く走れないどころか、脚を痛める事さえあるのです。
そもそも "フォアフット以前に" やらなくてはいけない事があるのです。
 

 

目次

フォアフット走法の習得の前にランナーがやるべき事

フォアフット走法の習得の前にランナーがやるべき事
『早く走る』と言う事を考えた時に、足裏の着地する位置以前に、まずやるべき事があります。
それは『地面を真下に蹴る事』です。
 
前に進む為には『後ろに蹴った方が進むのでは?』と、考える方もいるかもしれません。
しかし、これは効率的ではありません。
 
走る時に、地面をける事による反力(地面反力)によって、人は前に進みます。
ここで、人が最も地面に力を伝えられるのは『真下(垂直方向)』です。
脚が最も力を出せるスクワットも、真下に蹴っていると思います。
 
『真下に蹴ると真上に動くのでは?』と思うかもしれませんが、走っている時は違います。
既に前に進んでいる体には "慣性力" が働いている為、真下に蹴っても前に進みます。
ここでのPOINT『体の上下動を、できるだけ減らす事』です。蹴った力が真上に抜けてしまうと、力のロスが生じます。
 
つまり、ある程度スピードに乗った状態では、スピードを落とさない様に、脚を回転させ続ける事が大事なのです。
 
100M走の選手の動きをイメージしてもらうと、わかりやすいと思います。
最初の加速部分では、上半身を大きく前に倒し後ろに蹴って(体に対しては真下)加速させます。
そして、トップスピードに掛けて徐々に上体を起こし、中盤からは真下に地面を蹴り、慣性力と脚の回転で前に進んでいるのです。
 
早く走る為には、まずこの様な方向に地面を蹴るべきなのです。
 

フォアフット走法とは?

フォアフット走法とは?
効率よく地面を蹴る事ができずに、足裏の着地面だけ意識しても、まず怪我をするだけです。
この無謀なフォアフットで、ふくらはぎや足底を痛める人も少なくありません。

 
更に、つま先を下に向けながら地面を蹴る様な "足首の角度" で、フォアフット走法のマネをする事も危険です。
 
フォアフット走法は、地面を真下に蹴る動作を、重心の高いポジションで行う事で、足裏の着地が体の真下より僅かに後ろになる事によって起こります。
更には、骨盤の前傾が強い人が、真下に蹴る動作を行なった時に、足裏の着地が真下より僅かに後ろになり、結果的にフォアフットになる事が考えられます。
 
つまり、結果的に起こる走法であり、正しく理解せずに足裏から組み立ててしまうと、走りの本質からはずれ、思わぬ怪我を引き起こす可能性があるのです。
 

 

今日の一言
歩く走ると言う動作は、単純な動作ですが奥が深く、この動きが正しくできていない人ほど、体の状態が悪くなっている傾向が強い気がします。
歩く動作は、日常で最も使う運動動作だと思うので、これを正せば体の問題がクリアになる事も、実際によくあるのです。

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