日本科学未来館で開催されている特別企画「超人たちの人体」
この展示会では、世界の頂点を極めたトップアスリートの人体の秘密に、最先端の科学研究から迫り、可視化されたデータに触れる事ができます。
#しかも無料で
研究対象となっているアスリートは、
■ タチアナ・マクファーデン(東京パラで7冠を目指す陸上選手)
■ ケイレブ・ドレセル(東京五輪5冠の競泳選手)
この3人のトップアスリートです。
東京オリンピックの熱狂が冷めやるぬ中、人体マニアの僕は「おい未来館、どんーな事が学べるんだいっ!」と調子に乗りながら、朝一番10時の枠をオンライン予約したのでありました。
#寝坊
#反省して腰を低くして向かいました
#いらないくだり
正直な感想をいうと「え、これ無料で見れるの?なぜ?」と "お金の流れ" の方が気になってしまう様な内容でした。
そんなこんなで、お近くの方は、無料なのでオンライン予約をポチりながら「青木レポート」に目を通していただければと思います。
→「超人たちの人体」公式サイト
目次
「超人たちの人体」レポート
今回の「超人たちの人体」展では、3人のトップアスリートの超人的なパフォーマンスを発揮する身体を分析し "人体に秘められた可能性" を観察する事ができました。
この展示会を通して最も強く感じたことは「どんな超人も普通の人間であり、努力の積み重ねにより "人体の可能性" を最大限に引き出した賜物である」と言うことです。
僕が思った3人のトップアスリートの共通点が2つありました。
■ 科学を凌駕する精神
身体的な挫折の経験
トップアスリートは、一見すると身体的に恵まれている様に見えますが、必ずしもそうとは限りません。
ボルトは "側湾症" と戦っていました。ドレセルは "精神的な問題" で一時競技から離れていました。マクファーデンは生まれながら歩く事ができません。
超人的な記録を出してきたトップアスリートの栄光の裏にはも "挫折" があり、自分自身の体を受け入れ向き合いながら、その可能性を切り開いてきたのです。
特別な記録を残していない、凡人の僕らからすると「生まれながら特別だったに違いない」「凡人とは体の出来が違う」と考え、彼等がトップアスリートになった所以から、積極的に目を逸らしてしまいます。
しかし、大きさに多少の差があれど、人間として僕らと "同じ構造" で成り立っています。
決して、人間とゴリラ、チーターの様な差がある訳ではないのです。
ボルトも他のオリンピックアスリートと比較すると、単純なタイム差で2~5%ほど上回っているに過ぎません。
もしかしたら、身体的なディスアドバンテージを受け入れ、直向きにそれと向き合う事の積み重ねが、その "小さい様で大きな差" を作っているのかもしれません。
科学を凌駕する精神
ウサイン・ボルトが、2009年のベルリン世界陸上で樹立した100Mの世界記録「9秒58」は今も破られていません。
実は、どういう計算式で出した答えかはわかりませんが、この「9秒58」というタイムに人類が到達するのは2039年と予想されていました。
ボルトが科学を凌駕したのか、はたまた科学者が "豪快な計算ミス" を犯したのかはわかりませんが、予測より30年も早く人類は到達してしまいました。
また、下半身が動かないパラリンピアンのマクファーデンは、手を動かす時に、本来は健常者が脚を動かす為の指令を出す為の脳の領域までが働いている事がわかったそうです。
これは、手を最大限に活用してきた事で脳が「超適応」と言う変化を起こしたと、考えられているそうです。
科学は年々進化し、それに従って体を鍛え上げるだけでも、過去のアスリートより大きな成果が出す事ができます。
しかし、超人と呼ばれる3人のトップアスリートは、己の体と向き合い鍛え上げる事で、科学では説明がつかない領域まで進化を遂げてしまったのです。
この様な、どんな時代でも科学を越え "不可能と思われていた記録" を塗り替える事で、トップアスリートは人々を魅了してきたのです。
そして、最新の科学を駆使して浮かびあがってきたことは、「トップアスリートが決して特別なのではなく、誰の体にも眠っているであろう "秘められた可能性" を科学より先に証明したに過ぎない」というかもしれません。
→「超人たちの人体」公式サイト
2021年7月17日(土)〜 9月5日(日)
因みにマクファーデンの記録は16秒13です。惨敗。超人すぎます。