厚生労働省の発表によると
「腰痛の85%は原因不明」
と言われています。
えーー!?85%?
前回の記事でも「痛みのメカニズム」について話していましたけど??
と思うかもしれませんが、
この数値は医療での研究結果の発表であって、機能解剖学をベースに考えると、流石にもう少し数値としては低いと思います。
今回は、前回の様な解剖学的な話ではなく "精神的な要因" についてのお話をしたいと思います。
目次
精神的ストレスが腰痛の原因?
「成人男性の40%は腰痛を抱えている」
と言われますが、世界的の男女を見ても23%の人が腰痛で悩まされている事がわかっています。
医療的な研究結果では、85%は原因不明で、手術が必要な外科的な問題がある人は全体の5%にすぎないとの事です。
更に、腰痛の原因の多くは "精神的なストレス" であると言う、研究結果があるのです。
精神が筋肉に影響を与える経験が、誰しもがあると思います。
例えば、緊張で手足が震え出したり、心臓がドキドキしたりすると思います。
手足も心臓も筋肉であり、緊張も体への精神的なストレスです。
これらは "交感神経" の働きが強まる事によるものです。
実は、筋肉を包んでいる筋膜も、交感神経が優位な状態で硬くなる事が、アメリカの研究で明らかになっています。
つまり、ストレスや怒りの感情などで "交感神経が優位" になりやすく、体が硬くなるのです。
確かに、常に怒りっぽい人とか、攻撃的な性格の人は体も硬そうですよね?柔軟なイメージはないと思います。
この様に、筋肉の硬さは明らかに交感神経によって変化します。
前回もお話した様に、筋肉が硬くなる事で血行が悪くなり、痛みを感じる様になる。
「腰痛の原因の多くが、精神的なストレスである」
と言う結果も確かに納得ですね。
椎間関節は痛みを感じやすい
更に面白い事に、腰は痛みに敏感である事も明らかになっています。
腰の骨は "腰椎" と言いますが、椎骨が重なり合っている構造なのです。
その椎骨と椎骨の繋ぎを "椎間関節" と呼びます。
実は、この椎間関節は痛みに対して非常に敏感なのです。痛みを感じる部位ワースト4は
椎間関節6g
後十字靭帯47g
仙腸関節69.1g
椎間板241g脊椎脊髄ジャーナル
はい、椎間関節が断トツなのです。
たった6gの負荷で「痛い」と感じるそうです。
つまり、精神的なストレスが加わった時に交感神経が優位になり、筋肉を硬くし、それにより生じる歪みで、腰は痛みを感じてしまうのです。
痛覚と睡眠不足
更に "睡眠不足" になると、痛覚が過敏になり痛みを感じやすくなる事もわかっています。
いつもよりたったの30分短い睡眠不足でも、脳の機能に不具合が生じて、痛みに対する感受性が高まってしまう事がわかっています。
寝不足にって "自律神経の乱れ" が起きると、血行が悪くなるので、確かに体の痛みに繋がりますね。
是非、痛みを改善する為にも、良質な睡眠や睡眠時間を確保しましょう!
今日の一言
トップアスリートが、人としても素晴らしい人が多いと言うのも確かに納得です。