怪我をしやすい人の歩き方を観察すると、歩き方に "怪我の徴候" が現れている事がよくあります。
その代表的な症状に「トレンデレンブルグ徴候」というものがあります。
「トレンデレンブルグ徴候」は、聞き慣れない言葉かもしれませんが、専門家の中では有名な "怪我予備軍" の歩き方なのです。
歩き方に問題があると、走ったり、運動をする事で、更に体に負担が掛かる為 "怪我のリスク" が増大するのです。
目次
トレンデレンブルグ歩行とは?
代表的な体を痛める歩行障害に「トレンデレンブルグ徴候」というものがあります。
トレンデレンブルグ徴候(Trendelenburg's sign)とは、中殿筋が麻痺しているとき、歩行の片足支持期(片足に体重が載った時)に骨盤が傾く現象をいう。 名前はドイツの外科医フリードリヒ・トレンデレンブルグに由来する。
つまり、歩行時に中殿筋が正常に機能せず、体にダメージを与える歩行動作の事です。
この徴候によって、膝・股関節・腰などに過度な負担が掛かり、痛みを引き起こす可能性が高まるのです。
この徴候があるかは、以下の様に簡単にチェックする事ができます。
② この時に、グラつきがあるかをチェックする。
左の様に、お尻が外側に外れる場合「トレンデレンブルグ徴候」があります。
また右の様に、上半身が外側に倒れる場合「デュシェンヌ徴候」と呼ばれる、別の歩行障害の徴候があります。
真っ直ぐとバランスよく立てる場合は、特に異常はありません。
この様に、トレンデレンブルグ徴候は、歩行時にもお尻が外側に外れ「お尻を左右に振る歩行動作」が特徴です。
歩き方の改善方法
トレンデレンブルグ徴候を改善する為には "中殿筋" を鍛えていく必要があります。
中殿筋を、鍛える為には片足トレーニングが、非常に効果的です。
また実際の歩行時に以下の事を意識し、改善を行いましょう。
② 足を地面に着いた時に、お尻が手を押し除けて、横にスライドしない様に気を付ける。
③ その際に、中殿筋が硬くなるのを確認する。
ある程度、お尻のトレーニングで、中殿筋に力が入る感覚を養う必要がありますが、歩行時に中殿筋を使える様にする事で、膝や股関節などへの負担を減らす事ができます。
体に痛みを抱える人は、トレンデレンブルグ徴候をチェックし、必要があれば改善に取り組んでください。
トレーナーとして、1人でも多くの人の体を良くする為に、最新の情報を入手し学び続ける事は本当に大切なのです。
稼いだお金で、勉強する為に投資、この繰り返しです。