ジョイフィット47店舗閉店を発表【今後の業界動向】#234

株式会社ウェルネスフロンティアが運営する大手スポーツクラブ『JOYFIT』が、2021年1月31日をもって全国で47店舗を閉店させる事を発表。
JOYFITは、総合型ジムからマイクロジムまで、国内外で300店舗以上を展開していましたが、その一部を閉店。

 
海外では5月にゴールドジムが破産と言う、大きなニュースがありましたが、ついに...日本でも嫌なニュースが入ってきてしまいました。
その他の大手スポーツクラブも、大規模な閉店の情報はまだありませんが、コロナ前から着手していた新店舗を除いて、以後の新店舗計画は "ストップ" している模様です。
 
一方、24時間型無人ジムの最大手である『エニタイムフィットネス』は多少の失速はあるものの、コロナ禍でも半年で100店舗近くの新店をオープンさせています。
なんともフィットネス業界の "時代の節目" を感じます…
 


 

目次

ジョイフィット閉店にみる総合型ジムの終焉

総合型フィットネスクラブ

以前から、総合型ジムから『24時間型マイクロジム』『スタジオ特化型ジム』『パーソナルジム』への会員の移行が進んでいましたが、コロナの影響によってその流れが加速し、莫大な維持費がかかる総合型ジムが、本格的に追い詰められて来ています。
 
客の出入りの多い総合型ジムは、コロナの感染リスクも大きく、その影響は甚大です。
特に、総合型ジムは『運動をする』と言う目的以外にも、高年齢層の "昼間の憩いの場" としての利用客が多く、重症化リスクが高い高齢者がこぞって退会し、更には休業時に会費だけを払い続けていた、いわば『幽霊会員』がこぞって退会手続きをした事により、大きなダメージを受けました。
 
総合型ジムを運営する会社の親会社は、日テレ・野村不動産・JR東日本・コナミといった大企業が多く、直ぐに倒産する事はなくても、今回のJOYFITの様に、作り過ぎた店舗を大幅に削減させていく動向は、加速し続けるのではないでしょうか。
 

マイクロジム時代の始まり

マイクロジム

既に、数年前からマイクロジムが台頭し始めていましたが、今がちょうど "時代の節目" なのかもしれません。
 
コロナによる退会者も『エニタイムフィットネス』の発表では、店舗平均で1割程度。平均で2~3割の退会者を出した大手ジムと比較するとダメージが少なく、客も戻り始めているとの事です。
 
最大の理由は

□ 主な客層が20~40代男性
□ スタッフとの対面なし
□ 着替えやシャワーが個室
□ 機材利用毎のアルコールシートの利用
□ 検温・マスク・パーテーションなどの対策

総合型ジムと比較すると、もともと感染リスクが低い上に安い月会費。
 
この様な若年層~中年層をターゲットにしたマイクロジムは、今後も大幅に拡大していくはずです。
実際に、現在国内約800店舗を展開しているエニタイムフィットネスは、今後2000店舗ほどまでの拡大を見越しているとの事です。
 
ひと昔前までは、トレーニングをする為のジムを探すのに一苦労しましたが、今では直ぐに見つけられる良い時代になりました。
高齢者の予防医療の為の運動習慣が失われる事は、医療的には深刻な問題かもしれませんが、若い世代が今のうちから運動習慣を身につける事が、日本社会の未来にとっては大きなプラスになるはずです。
 

 

今日の一言
フィットネス業界で働く人は、決して高くない給料で体力的にも過酷な条件でも、本当に運動を愛して、その仕事を選んでいる人がほとんどです。
しかし、コロナの煽りで減給、という話も耳にしています。好きを仕事にする事は非常に素敵な事ですが、無残にも業界には強い向かい風が吹いています。
好きを続けていくには一筋縄ではいきません、時代の流れに沿って働き方も変化させる必要があるはずです。

この記事が気に入ったら
フォローお願いします

最新情報をお届けします

Twitterも更新中!

おすすめの記事