長いシーズン中どの様にトレーニングを取り入れるべきか?#307

10月は、夏のスポーツがシーズンオフに、冬のスポーツがシーズンインに突入する "季節の変わり目" でもあります。

 

スポーツによってシーズンの長さは様々ですが、調子を維持する為には "体の調整" が必須です。
今シーズンの大谷選手をみても「シーズンを通して調子を維持する事」の難しさがうかがえます。

 

多くの選手はシーズンオフに「体のポテンシャルを上げる作業」としてトレーニングを行いますが、これをシーズンインと同時に止めてしまっては、シーズン序盤にピークを迎え、早い段階でピークアウトしてしまいます。(詳しい理由は「フィットネス疲労理論」の記事をご参照ください)
#あくまでも体のパフォーマンスのお話

 

そんなこんなで、体の回復やピーキングが必要なシーズン中に「どの様な形でトレーニングを取り入れていくべきか?」を考えてみます。

 

 

目次

トレーニングの維持はマスト

高強度トレーニング
シーズン中にトレーニングを継続する目的は「体の高いパフォーマンスを維持する事」です。
 
フィットネス疲労理論」にもある様に、トレーニングを行わず体を回復をさせたとしても、高いパフォーマンスの発揮を期待する事ができません。
 
つまり「シーズン中にトレーニングは継続するはマスト」という事です。
#超回復理論の罠
#作った体はトレーニングなしでは維持されない

 

しかし、試合当日に "筋肉痛" などの疲労が残っている状態では、高いパフォーマンスを発揮する事が難しくなります。
シーズンが始まり試合が増えると、トレーニング量や強度の調整が必要になるのです。

 

では、どの様なポイントを抑えてトレーニングを取り入れるべきか?をいくつか挙げてみます。

 

 

トレーニングの取り入れ方

シーズン中のトレーニング
絶対に抑えるべき事は「試合当日に "大きな疲労" を残さない」という事です。
大きな疲労とは、筋肉痛など、明らかにパフォーマンスの低下につながる要素です。

 

シーズン中のトレーニングで気を付けるポイントには

■ トレーニングの頻度や時間の調整
■ トレーニングを休止しない
■ 新しい種目を入れない
■ 体の状態が悪い時に無理しない

などがあると思います。

 

トレーニングの頻度や時間の調整

繰り返しになりますが、シーズン中のトレーニングの目的は「体の高いパフォーマンスを維持する事」であり、体の成長を目指すものではありません
今回のお話は「オフシーズンにしっかりとトレーニングを積んでいる」という前提です。

 

例えば、スクワット100kgを10回上げる能力を維持したいのであれば、これを4セットも5セットも繰り返す必要はありません。

 

シーズンオフでの取り組みより、頻度やボリュームを落とす必要があります。
更には、試合の直前などでは、クリーンやジャンプ種目など "高負荷低回数の種目" を行う程度のトレーニングに留めておきましょう。

 

もちろん、スポーツによって "試合頻度" が異なるので、この調整も異なります。
「試合に向け疲労を残しすぎず、パフォーマンスの高い体を作る事」を抑え、試合に向けて体の調整を行いましょう。

 

トレーニングを休止しない

トレーニングを長期間休止してしまうと、トレーニングに慣れるのに筋肉痛が残ったり、順応するのに時間が掛かります
頻度は落としても、シーズンオフよりボリュームを落としていれば、トレーニングによる疲労は抑える事ができます。

 

万一、数週間空くような場合は、低強度から徐々に体を慣らすようにしましょう。

 

新しい種目を入れない

基本的には、シーズンオフに行っていたトレーニングを行うようにしましょう。

 

新しい種目は、体に疲労が残りやすくシーズン中に導入するのは危険です
クリーンなどのパワー系の種目も、シーズン中のみ行うのではなく、シーズンオフからしっかりとトレーニングしておくべきです。

 

体の状態が悪い時に無理しない

試合が続くと、否が応でもでも "疲労" は蓄積します。
場合によっては、ダメージが残っていたり、バランスが大きく崩れている事もあると思います。
高負荷を掛けるトレーニングは "体の状態" を考慮し行う必要があります。

 

もし「疲れているけど…」「腰が痛いけど…」この様な状態でトレーニングを行うと、状態を悪化させることに繋がりかねません。
目的達成の "手段" であるトレーニングによって、体の状態を悪化させてしまっては元も子もありません

 

この様な場合は、無理せず体のコンディショニングを優先させるべきです。

 

 

パフォーマンスの高い体というのは「怪我をしない体」と同義です。
シーズンを最後まで戦い抜く為に、体の声にしっかりと耳を傾け、高い水準でバランスを維持できる様に取り組んでください。

 

 

今日の一言
体の疲労を無視するが1番やりがちなミスで、僕もシーズン中に体の不調を無視しトレーニングを行なった結果、体を痛めた経験があります。
コンディショニングに時間を使いながら、適切にトレーニングを継続する事が難しくも大切です。

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