低酸素・高地トレーニングは効果ない?世界の主流LH-TLとは #53

高地トレーニングとは低気圧・低酸素である標高1500~3000mの環境を利用し、心肺機能などの身体能力の向上を図るトレーニングです。

日本では競泳や陸上のトップチームの大会前の合宿で良く実施されていますが、近年この高地トレーニングの是非が問われています。

実はトレーニング効果があまり期待できない。それどころか安全性にも問題がある

最近では2012年に悲劇が起きました。
北京五輪で北島康介選手と金メダルを争ったノルウェーのダーレ・オーウェン選手が、高地トレーニングのメッカである米国のフラッグスタッフで心臓発作を起こし、そのまま還らぬ人となりました。

この様な危険性や実際の効果も踏まえ、現在世界の主流となっている方法が "LH-TL (Living High - Training Low)"という方法です。

今回は『高地トレーニングの問題点と世界の主流 "LH-TL" 』についてお話しします。

高地トレーニングとは

高地トレーニングは米国のアリゾナ州フラッグスタッフ、コロラド州ボルダー、中国の雲南省昆明、日本では岐阜県の飛騨御嶽などがメッカとして有名です。

一般的に標高1500~3000m低気圧・低酸素の環境下でトレーニングを行います。

高地では平地と比較して体内に取り込める酸素量が少ない為、血液中で酸素を運搬するヘモグロビンや、筋肉中に酸素を貯蔵するミオグロビンの増加させる心肺機能の向上が期待できます。

この高地トレーニングは3週間以上の長期間行うことで効果があるとされています。

確かに高地トレーニングを行うことで、平地に戻ってからも一定期間はこれらの機能が維持される為、心肺機能が左右する競技においてはプラスに働く可能性は考えられます。

しかし
低酸素・低気圧の環境下でのトレーニングは身体への負担も大きく、いくつかの問題も懸念されています。

高地トレーニングのデメリット

実は身体に負担が掛かる高地トレーニングには "大きなデメリット" が存在します。

それは
トレーニングパフォーマンスの低下
です。

標高1500~3000mの高地は低酸素下でトレーニングを行う為、高強度のトレーニングを行うことが困難になります。
特に75秒以上継続する運動のパフォーマンスが低下すると言われています。

心肺機能にあまり左右されない75秒までの運動は、低気圧下である為スピード競技ではむしろスピードが速くなります。

しかし、心肺機能に左右される75秒以上継続する運動は低酸素下の為、運動パフォーマンスが低下します。

つまり、高地では平地でのトレーニングと比較して十分な強度でトレーニングを行うことが困難になります。
結果的に、十分な練習を積めず体力の低下に繋がるという問題があげられます。

高地のメリットを活用したい…しかし、十分な練習クオリティ保ちたい。』

実は、この問題をを解消する方法があります。
それが "LH-TL (Living High - Training Low)" というトレーニング方法です。

現在はこの "LH-TL" こそが世界の高地トレーニングの主流となっているのです。

世界の主流 "LH-TL"

従来の高地トレーニングは "LH-TH (Living High - Training High)" と言う方法で、寝泊りもトレーニングも高地で行うという方法です。

一方、高地でのデメリットである 『トレーニングパフォーマンスの低下』 を解消する方法は "LH-TL (Living High - Training Low)" という方法です。
これは寝泊りのみを高地で行い、トレーニングは下山して標高が低く酸素の濃い場所で行う方法です。

実際に、寝泊りのみを高地で行ってもヘモグロビンやミオグロビンの増加効果は十分に期待できることが分かっています。

この "LH-TL" が最も効率よく高地の恩恵を受けることができる方法として、現在の主流となっているのです。

まとめ

心肺機能を高める方法として、高地トレーニングが行われて来ましたが、大きな落とし穴がありました。

それは
低酸素の高地ではトレーニングパフォーマンスが低下する
という問題です。

この問題を解消する方法として
"LH-TL (Living High - Training Low)" と呼ばれる、寝泊りのみを高地で合宿を行いトレーニングは下山して標高の低い場所で行う方法が世界的な主流となっています。

この方法取ることで、『トレーニングパフォーマンスの低下』という問題が解消され、高地の恩恵を活かしたトレーニングを行うことが可能になるのです。

【今日のつぶやき】
久々の更新になってしまいました。

先日7年ぶりにap bank fesに行ってきました。汗だくになりながらも、開放感のある夏フェスはなんとも言えない心地よさで最高です。
たくさんの名曲を浴び、淀んだ心が洗われました。
Bank Bandの新曲『MESSAGE』名曲です。
https://youtu.be/TFBvf6dlHFo

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