長くスポーツに勤しんでいると「老化の壁」を感じる人は少なくないと思います。
そして、多くの人が老化を受け入れ、一線を退いたり、スポーツから距離を置きます。
一般的には、老化の影響は、若い頃から最大の努力を続けてきた "トップアスリート" ほど強く受けます。
しかし、世界に目を向けると、寿命の長くないサッカー界では、クリスティアーノ・ロナウド(36歳)は現在もスーパースターのままです。日本人メジャーリーガーのダルビッシュ有(35歳)は、未だにサイヤング賞を争うレベルで活躍をしています。
実は、老化に抗い、高いパフォーマンスを発揮し続ける方法があるとしたらどうでしょうか?
それが "知識と努力" によって可能であるとしたら「取り組まない」という選択肢はあるでしょうか?
以前も触れてきましたが「老化による体の問題と、長年の蓄積で起こる体の問題」は似て非なるものです。その違いは「解決可能か否か」です。
しかし、老化による問題も、止める事は不可能でも、遅らせる事は可能なのです。
もし他人より1/2倍、更には1/3倍のスピードに老化を抑える事ができたら、長くスポーツを楽しみ、活躍する事も不可能ではないかもしれません。
今回は「老化がスポーツパフォーマンスに影響を与える仕組みと抵抗方法」をご紹介します。
目次
老化とミトコンドリア
体の老化の大きな原因のひとつに「ミトコンドリアの減少」があります。
ミトコンドリアとは「細胞の中にあるエネルギーを作る組織」です。
実は、このミトコンドリアは、老化と伴に減少していきます。
ミトコンドリアが減少すると、うまくエネルギーを作り出す事ができなくなり、余った酸素がエネルギーに変換されず、老化の原因となる "活性酸素" が発生します。
また、使われずに残った栄養素は "中性脂肪" として蓄積し、結果的に "更年期障害" が引き起こりやすくなるのです。
当然、エネルギーを作り出す事ができなくなる為 "スポーツパフォーマンスの低下" にも大きく影響し、ミトコンドリアの減少の結果、筋細胞の破壊や萎縮が起こる事がわかっています。
老化の恐ろしさは十分伝わりましたでしょうか?
ここで朗報です!
なんと、ミトコンドリアは年齢に関係なく増やす事が可能なのです。
#神様ありがとう
ミトコンドリアが増えれば、エネルギーが効率良く作られる事で活性酸素の発生も抑えられ、体や細胞の老化を抑制する事ができるのです。
老化を防ぐ抗酸化物質
ミトコンドリアを活性酸素から守り増やす為の主な方法は
■ 健康的な食事
です。
細かくご紹介すると、書ききれないので、運動に関しては次回の記事で触れたいと思います。
食事に関しても様々な方法がありますが、一言でいうと「体に悪い物を食べず、体に良い物を食べる」です。
#みんな知ってる
中でも、活性酸素の働きを抑える "抗酸化物質" が豊富な食品を取る事が大切になります。
抗酸化物質が豊富な食材には以下のものがあります。
ブルーベリー・ブラックベリー・ラズベリーなどのベリー系のフルーツには "アントシアニン" と呼ばれる抗酸化物質が豊富に含まれています。
#あの紫色の色素がアントシアニン
特に冷凍ブルーベリーなどは、手軽に摂取する事ができるのでおすすめです。
カカオに含まれる "カカオポリフェノール" は、アントシアニン同様に高い抗酸化作用があります。
特に "動脈硬化の予防" や "血圧の低下" などが期待されたり "シワの予防" にも効果が高いとされています。
チョコレートで摂取する場合は、カロリーの取り過ぎに注意が必要なので「カカオ70%以上のダークチョコレート」を適度に摂取する事がおすすめです。
栄養素が豊富なアボカドには多くの抗酸化物質が含まれ、特に "ビタミンE" は強い抗酸化物質です。
その他にもビタミンCや、カリウムや、マグネシウムなどのミネラル、良質な脂質を摂取する事ができます。
しかし、脂質が多い分カロリーも高い為、摂取しすぎには注意が必要です。
摂取上の注意
代表的な抗酸化物質を含む食品をご紹介しましたが、抗酸化物質はサプリメントに頼らず "食事だけからの摂取" をおすすめします。
実は、活性酸素は、体内で細菌や癌細胞を攻撃するといった大事な役割も果たしています。極端に、抗酸化物質を取りすぎる事も、体に害を与える可能性があるのです。
是非、体の老化を防ぐ為に "食事からの抗酸化物質の摂取" を意識してみてください。
ブルーベリーは普通に美味しいので、ついつい食べ過ぎちゃいます。