実は "うつ" と診断されている人でも、うつではなく鉄不足である可能性があります。
「鉄不足」によって起こる代表的な症状には "貧血" があります。
しかし、貧血と診断されなくても
□ 眠れない
□ 肌荒れしやす
□ アザができやすい
□ 爪が変形している
この様な症状がある人は、鉄不足の可能性があるのです。
また、鉄不足に陥りやすい人の "特徴" として、
□ 激しい運動をするアスリート
□ 生理中の女性
などが挙げられます。
スポーツを行う人は注意が必要ですが、特に女性アスリートは、これらの条件全てに該当する可能性があるのです。
目次
鉄不足とうつ
うつの疑いがある時の症状として
□ 倦怠感がある
□ イライラする
□ 眠れない
といったものが挙げられます。
しかし、これらの症状がある場合、うつ病の前に "鉄不足" を疑う必要があるのです。
実は、鉄はセロトニンやドーパミンといった、神経伝達物質を体内で作る時に必要になります。
しかし、体内の鉄が不足する事で、これらの神経伝達物質がうまく作られなくなり、バランスを崩し、倦怠感や集中力の低下に繋がる可能性があると言われています。
日本は「鉄不足大国」と称されるほど、鉄が不足している人が多いと言われていますが、激しいスポーツをする人、特に "女性アスリート" は、鉄不足になる可能性が非常に高いのです。
女性アスリートは、激しい運動による鉄の消費、生理による鉄の消失、減量で食事制限をしている場合はさらに鉄不足が進み、よほど対策をしない限りは間違いなく鉄不足になります。
鉄不足は、心身の不調を引き起こし、体のパフォーマンスを下げる可能性が考えられています。
もし上記の様な症状がある人は、一度鉄不足を疑ってください。
鉄の消費と摂取
鉄は体内に3,000mg~4,000mgあるとされています。
その内、毎日体内を出入りする鉄の量は約1mgと言われています。たったの1mgです。
生理中の女性は、個人差はありますが1日で約1.75mgの鉄が失われるとされています。
また男性でも消化器官の不調による "消化器出血" が起こると、鉄が欠乏しやすくなるので、血便などの症状がある人は要注意です。
では「1日1~2mgの鉄を摂取すれば良いのか?」というと、そうではありません。
実は鉄は食事からの吸収率が非常に悪く、上手に摂取しないと鉄不足に陥りやすいのです。
鉄には "ヘム鉄" と "非ヘム鉄" があります。
ほうれん草などの植物性の食物に多い非ヘム鉄の吸収率は、約5%と言われています。
一方で肉などの動物性の食物に多いヘム鉄は、約25%と言われています。
例えば、ヘム鉄が多く含まれる食品はレバーですが、100g中の含有量は10mg前後です。
つまり、体に吸収される鉄は約2.5mgとなります。
鉄は、ビタミンCやタンパク質と同時に摂取する事で吸収率が上がります。
しかし、そもそもレバーなんて毎日食べないし、嫌いな人も少なくないと思います。
結果的に、多くの人が "鉄不足" に陥っている可能性があるのです。
貧血などで鉄欠乏状態になると、病院で鉄剤を処方される事がありますが、この鉄剤は胸焼け・吐き気・胃痛など多くの副作用が確認されている事から、 "サプリメント" での摂取が吸収率も高く、好ましいとされています。
鉄過剰
また、鉄は過剰に摂取する事で、簡単に鉄が吸収がされにく体になり、感染症になりやすくなるなどのリスクがあると考えられています。
基本的に、口からの摂取では、吸収率も低い事から鉄過剰にはなりにくとされていますが、"輸血" や "静脈注射" には注意が必要と言われています。
この様な鉄の過剰摂取の問題もありますが、普通に食事やサプリメントで適量を摂取する限りは、現段階の科学では問題なさそうです。
是非、外面的な症状だけでなく、疲れやすい、眠れない、倦怠感があるなど内面的な症状がある人は、鉄の摂取を一度試してみる価値はあると思います。