『脚を細くするのに筋トレしたら太くならないか?!』
という素朴な疑問を持った事がある人は多いのではないでしょうか?
実は、今ある状態に筋肉だけがプラスされるとしたら、脚はもちろん太くなります。
実際には ”代わりに体脂肪が落ちる“ という事を見込んで、相対的に細くなると仮定して、筋トレを行っている人が多いと思いますが実際のところどうなのでしょうか?
たまには動作改善の視点からボディメイクの話題に触れてみたいと思います。
目次
脚が細いのか細く見えるのか
脚を細くしようと意気込んでいるあなたは物理的にひょろっとした (表現が悪いですが…) 脚を目指していますか?それともメリハリがあり細く見える脚を目指していますか?
例えば全く同じ太さの丸太があるとします。
ひとつは長さが 1m、もう一方は長さが 5mあります。
ぱっと見どちらが細く見えるでしょうか?
もちろん 5mの丸太ですよね。
次に全く同じ長さの、スキニージーンズとレギュラーストレートのジーンズではどちらが脚が長く見えるでしょうか?
もちろんスキニージーンズですよね。
何が言いたいかというと、この様に長く見えたり、細く見えたりというのは実際の長さや太さの問題だけでなく、実は “目の錯覚” によるものが大きいのです。
そして、もうひとつ重要なポイントは “比較対象がそばにあるかどうか” です。
他人と写真に写る時に、あえて後ろの列に下がったりするあれです…!
脚の話に戻すと、
これらを踏まえて「脚が細い!」と思われる条件はなのでしょうか?
もちろん脚の長さは大人になれば、特殊な外科手術でもしない限りはそう変わらないと思います。
長さは変わらない中で変化出すには ”メリハリをつける“ 事がキーポイントになると思います。
簡単に言うとお尻が大きくて、相対的にふくらはぎ周りが細いと脚全体が細く見えます。
逆にお尻が小さくて、ふくらはぎ周りが太いとメリハリなくなり脚が太く見えるのです。
※ お尻が小さくてふくらはぎ周りも細い様な、脚全体が細い身体は筋肉がなくあまり健康的なイメージではないのでココでは除外します。
もしそれを目指したい方は、圧倒的な食事制限を行えば実現可能だと思います。
本来脚が持つ機能と人間の退化
脚には足関節、膝関節、股関節の3つの大きな関節があります。
この中で1番多方向に動かせる関節は、股関節です。長い脚を動かすために為には強いトルク (回転軸に掛かる動かす力) が必要です。
例えると、モーターの強さみたいなものです。
つまり、股関節周りの筋肉 (主にお尻) は本来大きくできているのです。
しかし
今までの長い生活習慣で、作り上げて来た姿勢や動作によって、本来あるべき機能が失われれ、身体が変化してしまったのです。
生活スタイルに順応する、これもミクロな人類の進化なのだと思います。
恐らく、座る姿勢が当たり前になり、パソコンやスマホを覗き込む事による前のめりな姿勢も、悪影響を及ぼす一因であると思います。
これは私の経験則ですが、約8割の人はお尻に筋肉が少なく、ふくらはぎや太ももの前に過剰に筋肉が付いています。
つまり ”太く見える脚“ をしています。
脚を細く見せる為の方法
“お尻を鍛える” というのはフィットネスジムでトレーニングをしている女性を見てもかなり根付いているなと感じています。
現に、お尻専用のジムがある程です。
しかし、それと合わせて重要な事が “ふくらはぎを細くする” という作業です。
つまり、今まで進化し続けて来たふくらはぎを “退化” させる必要があるのです。
どうしたら細くなるのか?
答えは簡単です。
『ふくらはぎを使う割合を減らす』 です。
脚全体が支える重さを10として
本来
“お尻4 太もも4 ふくらはぎ2“
で支えるのが理想だとします。
しかしバランスが崩れて
”お尻2 太もも4 ふくらはぎ4“
の負荷になってしまうと、当然ふくらはぎ進化します。
逆に
”お尻5 太もも3 ふくらはぎ2“
のバランスだとすると…想像だけでも惚れてしまいますね。
健康な人なら脚は日常生活の中で常に使います。
トレーニングをしている時間に比べると、日常生活の方が圧倒的に長い時間を過ごしています。
立ったり歩いたり、時には走ったり。
つまり、日常の姿勢や動作の中で使う筋肉のバランスを変えないと、不必要な筋肉は中々落ちません。
いくらヒップスラストの様なトレーニングでハードにお尻を鍛えても、立位の動作でお尻を使えていない人は中々このバランスを変える事は困難なのです。(もちろんお尻を鍛えれば神経的な発達があるので、効果がないわけではありません。)
まとめ
今回はよくありそうなボディメイクの話題を動作改善の視点から考えてみました。
ボディメイクのスペシャリストはフィットネス業界にたくさんいるので、反論もあるかもしれません。
元々バランスが良い人は良いですが、そうでない人はただ闇雲に鍛えても中々理想とする脚にはなりません!という事です。
今回触れませんでしたが、骨格のバランスの変化も脚の形の見え方を左右します。
お尻周りが横に大きく見えてしまう人は、骨格のバランスの問題もあるかもしれません。これもまた、ある程度動作改善によって解消できます。
その内またお話ししたいと思います。
【最近のつぶやき】
“普通” “常識” “当たり前” みたいな既成概念の型にハマっていくと、社会に淘汰されてどんどんと凡庸になっていくんだな~。あおこ