残業で疲れている時や、ハードな運動をしている時に、最後まで乗り切ろうと、よく甘い物を補給するシーンを見かけます。
#脳のエネルギーとか言って
#甘いものって美味しいよね
ところで、これって本当に効果があるのでしょうか?
そもそも本当に糖分は枯渇しているのでしょうか?
明治維新以降、砂糖の味を覚えた日本人は、みるみるその消費量を増やし、今では一人当たり年間消費量は16.6kg(2016)となっています。
#1960年代後半の約30kgがピーク
#人工甘味料の台頭
今では、この心身を満たす砂糖は、手軽に摂取できる様になりました。
しかし、血糖値についての知識がある人は「甘い物が集中力を上げる」という事に、疑問を感じるのではないでしょうか?
目次
糖分が集中力を高めるは嘘?
確かに砂糖を摂取すると "幸せな気分" に包まれ、ストレスから解消された気分になるかもしれません。
砂糖を摂取して気分をあげる事を「シュガーラッシュ」と言われたりもしますが、果たしてこの現象は本当に起こるのでしょうか?
結論からお話すると「砂糖は気分を全く改善しない」という結論が多くの研究で明らかにされています。
そして、気分を改善しないどころか「砂糖摂取の30分後には疲労感を感じ、60分後に集中力が低下する」という結論が出されています。
確かに、血糖値の乱高下によって、昼食後に眠気に襲われる様な「血糖値スパイク」の存在を考えると、当たり前と言えば当たり前の結論です。
砂糖の日本史
今では口にしない事の方が難しい「砂糖」
その歴史の始まりは、奈良時代まで遡りますが、日本で一般庶民が口にできる様になったのは "明治維新" 以降です。
人々が砂糖の味を覚えた日本では、瞬く間に消費量が増え、戦前の1939年には2016年とほぼ同じ水準の、1人あたり16.28kgまで増加しました。
しかし、第二次世界大戦が始まると、砂糖の輸入は困難となり、配給もなくなり "闇市" で高値で取引される様になりました。
第二次世界大戦をテーマにした日本映画では、必ず角砂糖やカステラ、金平糖、サクマドロップなどが "貴良品" として描かれています。
そして、戦後に砂糖が潤沢に供給される様になった1952年以降、甘味料として、世の中の多くの食品に溶け込んでいったのです。
運動中の砂糖の摂取
集中力の低下や、疲労感の上昇を考えると、運動中の砂糖の摂取はパフォーマンスの低下に繋がる可能性が高い為、控えた方が良いです。
糖分を摂取する場合は、砂糖ではなく、果糖もしくは、様々なタイプの糖質が混ざった物やクラスターデキストリンなどで摂取をしましょう。
更には、運動中は一気に摂取するのではなく「細かく少しずつ摂取する事」がポイントです。
運動中にパフォーマンスを落とさない為に、運動中の栄養の摂取には十分に気をつけましょう。
#いや戦時はそんなの関係ねー