スポーツを上達する為には、練習やトレーニング必要であり、人並み以上に努力し、それに時間を費やす必要があります。
しかし『本番で実力を発揮する』という事を考えた時に、練習量が多い事で、かえって成果に繋がりにくくなる事があるのです。
事実、メジャーリーガーや欧米のサッカー選手と比較し『日本のスポーツ選手は練習量が多い』と言われる事があります。
もちろん上達には、ある程度の練習量が必要あるには違いありませんが、ストイックになり練習量が増えれば増えるほど『成果に繋がらないジレンマ』に陥る可能性があるのです。
目次
練習量が多いデメリット
練習量が多くなる事で、生じる可能性があるデメリットは『100%を出せなくなる事』です。
これは僕も全く偉そうな事は言えず、何度も陥って来たジレンマです。
例えば、バッティング練習でヒットしか打てない人が、本番でホームランを打てる可能性は限りなく低くなります。
一方で、練習でホームランをたくさん打つ人が、本番でヒットを打つ可能性が高くなります。
細かい技術的な話は省いても、確率論では大きく間違ってはいないと思います。
イチロー選手が現役時代に『バッティング練習では誰よりもホームランを打っていた』と言う有名なお話もあります。
ここで練習量の話をすると、人は練習量が増えれば増えるほど、意識をしなくても、最後まで体力が持つ様に調整してしまいます。
つまり、2時間の練習時間があるとしたら、1時間でバテて動けなくならない様に、無意識に体力を調整してしまうのです。
この無意識の本能によって、練習量が増えれば増えるの程『全力で動いたら最後まで保たない』と判断され、ひとつひとつの練習に対してのエネルギーや集中力を使う量を減らしてしまうのです。
これが癖付いてしまう事が、練習量が増える事で、かえって本番の成果に繋がりにくくなる理由です。
全集中でトレーニング
筋力トレーニングを行っている最中にも、次の様な経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?
10回できるか分からない強度にチャレンジした時、無意識に1回目から可動域が狭くなってしまった
これは10回という回数を意識した時に『フルレンジで動いてしまうと途中でバテる』と体が無意識に判断した結果なのです。
ここで冷静になって何の為にトレーニングをしているのか?スポーツの練習をしているのか?
その目的を考えてみます。
□ スタイルを良くする為
□ スポーツの本番で結果を出す為
この様な人が多いのではないでしょうか?
□ 練習を最後までこなす為
この様な目的で、トレーニングや練習を行っている人は少ないと思います。
トレーニングや練習をしていると、本当の目的を見失い、それ事態が目的にすり替わってしまう事があります。
もちろん練習量を増やす事は、上達にとって必要不可欠ですが、目的を取り違えず『結果を出す為にどんな練習が必要なのか?』を考え、取り組む事が重要になるはずです。
量を求めて質を落とさない様に、努力をする方向を間違わない様に、時々冷静に分析する必要性を感じています。