「肋骨が出っ張っている」
この様なお腹の形状は "生まれつきの骨格" なのでしょうか?
体の骨格は、骨の大きさや太さこそ、ある程度遺伝で決まりますが、動く部位の骨格に関しては、そうとは限りません!
実は、骨格の形状は、日常的な姿勢や習慣によって、後天的に作られているものがほとんどです。
よくある物で言えば、
デスクワークなどによって首の湾曲がなくなり "ストレートネック" になります。
その他にも猫背、O脚など "姿勢の乱れ" によって作られる、様々な骨の配列の乱れがあります。
#アライメントと言われるやつ
実は、肋骨の下部が出っ張り、お腹がぽっこりとする現象も、骨格の乱れから生じている可能性があるのです。
「なぜ肋骨が出っ張ってしまうのか?」これがわかる事で、この解決方法が見えてきます。
目次
肋骨が開いている原因
何度か過去の記事でも呼吸のお話をしていますが、呼吸と共に肋骨は動きます。
実際に肋骨に手を当てて、深呼吸をしてもらうと、動きがわかると思います。
特に、肋骨が出っ張る部分である下部は、息を吸うと横に開き、息を吐くと閉じます。
つまり、誰でも息を吸う時に、肋骨の下部が横に出っ張るのです。
では、なぜ慢性的に肋骨の下部が出っ張ってしまうのか?
その答えを呼吸のメカニズムから考えると「息を吐く動作が不得意だから」です。
呼吸と共に肋骨が動く時に、この肋骨を動かす筋肉があります。これを "呼吸筋" と呼びます。
呼吸筋は、吸う時と吐く時で、以下の筋肉が働いています。
□ 横隔膜
□ 外肋間筋
□ 胸鎖乳突筋
□ 斜角筋群
□ 前鋸筋
□ 僧帽筋
□ 広背筋
□ 脊柱起立筋
【息を吐く時】
□ 内肋間筋
□ 腹直筋
□ 腹斜筋
□ 腹横筋
□ 広背筋
肋骨が出っ張っている人は、吐く筋肉が弱い可能性があります。
特に、肋骨の下部を閉じる役割をする "腹斜筋" をしっかりと働かせる事が必要があるのです。
「肋骨が開いている」矯正方法
上記の様な原因から、呼吸のエクササイズを行うことによって、肋骨の出っ張りを改善する事が可能です。
① 仰向けに寝る
② 大きく息を吸う
③ 大きく息を吐く
④ 息を吐くと同時にお腹の力を感じて肋骨を強く閉じる
⑤ これを10回ほど繰り返す
※ 息をしっかりと吐き切る事がポイント
この様に、深呼吸を使ったエクササイズを行う事によって "息を吐く力" を鍛えます。
息を吐く呼吸筋が鍛えられ、日常の呼吸でもしっかりと働く様になれば、自ずと出っ張っていた肋骨が閉じてくるのです。
是非、肋骨の出っ張りが気になる方は、このエクササイズを続けてみてください!
今回は触れませんでしたが、肋骨の形が変形してしまう理由として、寝方に問題がある場合もあります。