本当にありがたい事に、引き続き「ハワイ大学人体解剖実習」で学ばさせていただいているのですが、恥ずかしながら「今まで本当に何も知らなかったんだな~」と、心底思い知らされています(>_<)
体に携わるお仕事を十数年続け、そこそこ勉強もしてきた方だと自負していました。
#天狗
#典型的な大した事ないヤツ
やはりプロとして「知らない」は論外で、研究が進みアップデートされていく体の情報を掴み「最新のモノを提供したい!」という思いが強く、学ぶ事を止めた瞬間に "時代遅れの人間" と化する気がして、のたうち回っていました。
解剖学に関しても然り、教科書で学び、更に3Dのアプリで1枚1枚筋肉を繰り返し剥がし、立体的に学んでいるので「そこそこイケてるっしょ!」とは思っていたので "人体解剖実習" が始まる前までは「ここまで今までの理解が浅かった」とは思ってもいませんでした…
今確かに言えることは「教科書やアプリで学べる範囲には、確実に限界がある!」という事です。
しかも「残念ながら、本物を見るまで "限界があること" にすら気づかない」という事です。
#本当に天狗の鼻が折れた
#イキってましたごめんなさい
今日は、特にタメになる様なお話しではなく "人体解剖実習" を受けて思った事を、ツラツラと綴ります。
目次
教科書と本物の違い
「で、何がそんなに衝撃的だったの?」と聞かれると、一言で表現するはめちゃくちゃ難しくて…^^;
強いて表現するならば「筋肉を立体的にイメージできる様になった!」です。
#もっと感動が伝わる表現をしたいけどできない
#センス(>_<)
今まで散々3Dアプリで筋肉を見てきたのですが、やっぱりそこでインプットしていた情報って "二次元的" なんです。
実際に本物を見ると「あの筋肉はこの位の厚みがあって、こういう向きであの筋肉とこうやってああやって重なり合って~」的な感じで理解が深まるんです笑
#全く伝わらない
#百聞は一見に如かずです
#多分100回聞いても意味不明
更に教科書に書いてある情報は、全てが "真実" とは限りませんでした。
教科書の解剖の図が、作られた過程は分かりませんが、恐らく多くのご検体を解剖し "平均的なモノ" で表現したはずです。
しかし実際には、人によって "大腿四頭筋" に5本目があったり "上腕二頭筋" に3本目がある、なんて事も多々あると聞きます。
更には「人によって付着している場所が微妙に違う」なんて事も多々あります。
「神経の走行」に至っては、全くと言って良いほどわかっていませんでした^^;
#恥
#全然イメージできていなかった
もちろん、全体像を掴む為には教科書や3Dアプリは、めちゃくちゃ役に立ちます。
しかし、次のステップにいく為には "目で見ること" は必要不可欠だと強く感じる様になりました。
人体の神秘
文明が発達していく中で、人類は "知恵" を使い、動かないモノを動かす為に、火を起こし、電気を起こし、作ったエネルギーで歯車を回し、鉄道や車、飛行機、ロボットを動かしました。約680万年という人類の長い長い歴史から見ると、やっと "この150年で" モノを動かす事に成功したのです。
#超超超最近の話
#めっちゃ良い時代に生きている
しかし、誰が作ったのか、その "何万倍も複雑な人類の体" の原型は、約680万年前に誕生し、今も変わらず動き続けています。
その仕組みは "小宇宙" と例えられるほど複雑で「神様仏様が地球に生み落とした」という、宗教的な説明が最も明快で、世界中でそれが信仰されている理由がわかります。
そして、人体解剖で体の中を見ていくと、その "人体の神秘" を目の当たりにする事ができます。
ぎっしりと詰まった大小すべての組織が、それぞれ大切な役割を果たし、生命を維持し体を動かす為に働いているのです。
そして、人体の中枢を担っているのが「脊髄」です。
脳から背骨の中に伸びた「脊髄」から "電気機器の配線" の様な無数の神経が全身に広がり、体の組織をコントロールしているのです。
背骨を切り開き「脊髄」が出てきた時に「人体の "核" をみてしまった」というか「秘密組織の "秘密" を見てしまった」というか「やっと、会えたね」みたいな笑
兎に角、「自分の中にも同じモノがあるのか…」と、言葉で全くは上手く表現できない感情に包まれたのです。
#表現者への道のりは険しい
きっと選ぶ道が違ったら、今ほど体の仕組みを考える事もなかっただろうし、触れる事もなかったに違いありません。
誰にでも "すぐそこに" 存在しているけど、簡単に見る事ができない人体の中。
まだまだ未開な事が多い "人体という小宇宙" に触れ、考える機会に巡り逢えて「良かったな~」と、実習を受けながら骨身に感じています。
そこで学んだ事を "人の役に立つモノ" へと昇華させる。そして現場で役立てる。
一度その旨味を味わってしまった僕は、このループから二度と抜け出せないのかもしれない。
#中毒
青木に解剖学トークを振ったら、鼻息を荒くし食いつきますので、是非マニアの方はディスカッションしましょう笑