スポーツやトレーニングをする人であれば "ローテーターカフ" という言葉は耳にした事があると思います。
実際に「鍛えてます!」と言う人もいれば、意外と「スルーしてます…」と言う人も多いのではないでしょうか?
#僕も長らくスルーしてました
#別に鍛えなくていいっしょと
#すみません甘く考えてました
ローテーターカフとは、肩関節と肩甲骨を繋ぐ「棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋」これら4つの "インナーマッスルの総称" で、日本語名は「回旋筋腱板」です。
実は、このローテーターカフは、肩関節を語る上では無視できず、肩関節が正常に機能する為に、非常に重要な役割を担っているのです。
ローテーターカフが正常に機能する事で "怪我やパフォーマンスの低下" を防ぐ他に "肩こり" や "四十肩" の改善にもプラスに働きます。
という訳で、今回は「ローテーターカフの重要性」を熱く語ります!トレーニング方法は後半にご紹介します。
#読み終わった頃には鍛え始めてるはずです
目次
ローテーターカフの役割
ローテーターカフは、「ローテーター(回旋させるモノ)+カフ(シャツなどの袖口→ぐるっと取り囲む状態)」という名前の通り、肩関節の上腕骨頭(丸っこい骨の末端)を、肩甲骨から伸びる4つの筋肉で、上図の様にグルグル!っと包み込んでいます。
この様に、上腕骨頭を包み込むことで「肩関節を安定させる役割」を担っています。
肩関節は、肩甲骨の可動域が広い事や、関節がガシッと固定されていないが故に、体の中で "最も自由度の高い関節" となっています。
#体で唯一ブンブン回せる関節
この可動域が広く自由度の高い肩関節を、縁の下で守っているのが「ローテーターカフ」なのです。
ところが何らかの原因で、このローテーターカフが働かなくなると、この自由度の高い肩関節が牙を剥き始めます。
ローテーターカフの役割を、周囲の筋肉が代償する事で、肩関節周りの筋バランスが崩れるのです。
#三角筋とローテーターカフの関係性
#肩甲骨の固定筋のバランス
#長くなるのでここは割愛
筋バランスを崩した肩関節は、スムーズな動きを失い、肩や肘だけではなく、腰にまでダメージを与えることもあります。
実は、ローテーターカフは、わざわざ鍛えていなくても、正しく "ショルダーパッキング" が行えていれば、腕を使うトレーニングの中で同時に強化されていきます。(「ん?ショルダークッキング?」と思った方は、過去の記事をご参照ください)
しかし、ショルダーパッキングが甘くなると強化されず、そのままトレーニングを続ける事で、アウターの筋肉ばかりが強くなり、スムーズな肩関節の動作が失われる可能性があるのです。
#肩の痛みや慢性的な肩こり
#肩の問題全般を引き起こす
ローテーターカフの鍛え方
腕を使うスポーツやウェイトトレーニングを行う人は、コアトレで体幹部を鍛える様に、ローテーターカフのトレーニングもしっかりと強化しましょう!
#オーバーヘッドスポーツをやる人
#肩腕周辺の左右差を感じる人
#必須
ローテーターカフは「棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋」の4種類があり、その役割も少しずつ異なります。
特に「肩甲下筋」は唯一の "内旋筋" として作用し、ローテーターカフの中では最も分厚く大きい筋肉であり、全体の約40%以上を占めています。
肩関節の安定した機能を維持する為には、これらの筋肉をしっかりと鍛えておく事が重要になります。
棘下筋
棘下筋は、肩甲骨後面にある比較的大きな筋肉です。
肩関節の外旋で作用し、上部と下部では微妙に役割が異なります。
【棘下筋(上部)トレーニング】
・肩関節0度の位置で外旋動作を行います。
【棘下筋(下部)トレーニング】
・肩関節を90度外転させた位置で外旋を動作を行います。
小円筋
小円筋は、比較的小さな筋肉です。
棘下筋と並んでいる筋肉ですが、支配神経が異なることから区別されています。
【小円筋トレーニング】
・肩関節90度屈曲させた位置で外旋動作を行います。
肩甲下筋
ローテーターカフの中で、最も大きな筋肉です。
肩甲骨の内側に付着し、唯一肩関節の内旋動作で作用します。
【肩甲下筋トレーニング】
・肩関節0度の位置で内旋動作を行います。
棘上筋
肩関節の外転動作で作用します。主に最初の30度で働きます。
【棘上筋トレーニング】
親指を下に向け30度ほど腕を外に上げます。
※ 立位ではなく仰向けで行うと、より三角筋の働きを抑えることが可能です。
トレーニング注意点は「アウターの筋肉に力が入らない様に、ある程度軽い強度で行う事」です。
しかし、他の筋肉同様に、より強化をしていく為には、徐々に強度を上げていく必要があります。
またローテーターカフの強化が済んだら "ショルダーパッキング" を覚え、肩関節が正しい動作を体に覚え込ませましょう!