【熱中症リスク】マスク着用での運動は普通に危険でしょ #176

6月に入り "一気に上昇してきた気温と湿度" 関東地方も梅雨入りし、蒸し暑い季節が始まりました。
 
現在、新型コロナウィルス感染対策で、街では多くの人がマスクを着用していますが、この季節のマスクは "初体験" の人も多いのではないでしょうか?
緊急事態宣言中にも「ランニングでのマスク着用」を呼びかけられたり、現在営業再開をしたスポーツジムでもマスク着用を "義務付け" られています。

 

マスクの感染予防効果は、WHOも「根拠なし」から一転「着用推奨」

 

しかし
「暑い!!顔が暑すぎる!!」

 

そして、先日から全国各地で真夏日を記録し始め、恐れていた事が起き始めました。
それは熱中症です。
メディアでは屋外で "マスクを外す事" が推奨され始めています。

 

今回は「運動×マスクの熱中症のリスク」について考えていきます。

 

 

目次

熱中症予防行動指針

5月末に厚生労働省が発表した、「熱中症予防行動」についての文章の中にも「状況に応じてマスクを外す事」が推奨されています。
また、その他にも

マスクを着用している場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこ まめに水分補給を心掛けるようにしましょう。

もしこの行動指針を遵守をするとしたら、スポーツジムは完全に "詰んで" いますね。

 

つまりは、高温多湿下でのマスクの着用は「熱中症」のリスクが懸念されています。

 

 

なぜ熱中症のリスクがあるのか?

熱中症と脱水症状

あまり、深く考えなくても「そりゃ熱中症になるでしょ」と、想像に難くないと思いますが、科学的見解をみていきましょう。

 

体温調整機能の低下

暑いと汗をかくと思いますが、人間には体温を一定に保つ "恒常性" があります。
体温が上昇し始めると、上昇しすぎない様に、自然と "熱放散" を起こす機能が備わっています。

 

その一つが "発汗" です。
また、呼吸によっても熱放散をしています。
しかし、マスクをしている事で呼吸による熱放散機能が低下し、体温の上昇リスクが上がるのです。

 

また、体の熱放散にはエネルギーである酸素が必要となります
しかし、マスクにより "低酸素状態" である為、熱放散機能が低下しやすくなるのです。

 

これらの原因によって、熱放散機能が低下し、熱中症のリスクが上がるのです。

 

脱水症状

そもそも、熱中症の初期段階として体は "脱水症状" を引き起こします。
脱水症状は、ほとんどの場合、こまめに水分補給を行う事によって防げます。

 

一般的には「喉の渇きを感じた頃には、既に脱水状態になっている」と言われています。
しかし、発汗して体内から水分が失われても、マスクを着用する事で、口元の湿度が高く「喉の渇きを感じ辛い状態」になるのです。

 

特に日頃から "水分補給をする習慣がない人" は、この様な脱水からの熱中症のリスクが上がります。

 

低酸素によるリスク

よく心肺機能を高める為に「高地トレーニングなどの低酸素運動が有効である」と言う事は、聞いた事があると思います。
しかし、それらのトレーニングは "基礎疾患がある方や高齢の方" にはリスクが大きい為、推奨されていません。

 

実際に、トップアスリートですら死亡する事故も起きています。
また、登山で起こり得る "高山病" も、低酸素状態によるものです。

 

そう、正にマスク着用での運動は、この低酸素状態が強いられます
特に、人の脳は、脱水状態になる事でボーッとし始め "判断能力が低下" します。

 

判断能力が低下する事で、喉の渇きなどへ感度、水分補給への意識が薄れ、脱水状態を引き起こす可能性があります。

 

基礎疾患がある人や、高齢者、体力が低い人はマスク着用にこの様なリスクが潜んでいるのです。

 

 

ゼロリスクはあり得ない

STAYHOMEとゼロリスク

今回は感染のリスクを防ぐ為に、暑い屋外や運動中もマスクをつける。
それによって "熱中症のリスク" が上がる。

 

緊急事態宣言中、感染リスクを恐れSTAY HOMEする。
それによって、運動不足になり "太ったり鬱になったり" する。
経済的な打撃を受けて体力がない企業が "経営破綻" する。過激な "自粛警察" を生み出す。

 

極端な体制、ルールを作る事で、何かのリスクを限りなくゼロに抑えられても "別の側面でのリスク" が生じたり、徐々に浮き彫りになってきたりする事はよくあります。
つまり、ゼロリスクはあり得ません。

 

何かを統制する為には、ある程度ルールと言うものは大切になり、規制する事自体は悪い事ではありません。
しかし、状況を吟味し、そのルールに適宜テコ入れを行う柔軟性が重要になります。

 

物事を進めるのが上手い人や組織のリーダーは、常に物事を多角的に判断して、この「リスクのバランスを取る為の判断能力」が高いなと、感じます。

 

 

これはスポーツの試合での戦略や練習、体作りなどでも同じ事が言えると思います。
敗北、失敗、怪我。

 

リスクをゼロにしようと避けるのではなく、どうすれば多角的にリスクを最小限に抑え、勝つ事ができるか、前に進めるかを考え倒す頭が大切なのではないでしょうか?

 

今日の一言
「人は変化を嫌う生き物」なんて言ったりしますが、時々リスク回避型の思考に陥っている事に気づく事がある。それ自体がリスクである事に気付けぬまま、、汗
と言うわけで、「ウェルカム!リスク型」で生きて行こう、と思う訳であります。NO LISK, NO LIFE! Wow!

 

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