「体に良い物を食べた方が良い!」そんな事はわかっていても、ジャンクフード、お菓子、ラーメン、スイーツ、お酒を手に取ってしまうのが "人間の性" です。
フィットネス業界にいると、ゴリゴリの "健康エリート" が多いせいか「食事の摂生」ができる人が、健常であるかの様に錯覚してしまう事があります。
しかし "健康エリート" は世間的には少数派であり、彼ら彼女らは、時に "人間関係の犠牲" という対価を払ってまで固い意志を貫いているのです。
#一歩外の世界に出たら減量中とか通用しない
#二度と誘われない
現代の美味しい物で溢れた世界では、多くの人が飲食をする事で愉悦に浸り
「食べたい物を我慢するストレスの方がよっぽど体に害!」と体には悪いと認識していながら、欲に従いあらゆる物を飲み食いしています。
精神面への害を天秤にかけると「確かにな~」と思ったりしますが、残念ながらこの様な思考を持ちながら「食事の摂生」に取り組む人が、良い成果を出しているのを見た経験がありません。
もちろん "人間関係の健康" ではなく "体の健康" にとっては、適度に食事の摂生をし "体型維持" をした方が良いに決まっています。
そこで今回は「なぜ多くの人が良いとわかっているにも関わらず、食事の摂生ができないのか?」健康に見せかけて、不健康への罠を仕掛ける "食品業界の闇" に迫ってみたいと思います。
目次
健康ハロー効果
よく企業が食品をPRする時に使う戦法に「健康ハロー効果」という物があります。
「低糖質」「オーガニック」「トクホ」「グルテンフリー」「ゼロカロリー」これらの表示を見て、多くの人がその他の成分を見ていないにも関わらず「なんだか健康に良さそう!」と感じるはずです。
更に、商品の頭に「フレッシュ〜、自家製〜、産地直送」といった言葉が付くと安心します。揚げ物ですら「フライド〇〇」より「クリスピー〇〇」の方が好印象に変わります。
店内に植物があったり、自然をイメージする緑や茶色が使われているほど、健康的に感じます。お店の壁やトレーの紙に "生産者の物語" が書いてあったり「100%〜」と書いてあると品質を信頼します。
例ばこんな感じです。
産地直送のフレッシュトマトとレタス、自家製ピクルスを挟んだ、青木さんが愛情込めて育てたチキンのクリスピーサンドに、ゼロカロリーコーラと、低脂質製法(当社比)の人気のポテトを、緑あふれる穏やかなBGMの流れる店内で、安心して召し上がる。
#健康ハローパラダイスオーケストラ
もちろん "健康エリート" からすれば笑ってしまうお話しかもしれません。
しかし、競争の激しい資本主義社会の中で、企業が生き残る為に、言葉の魔法で健康的に見せられた商品を多くの消費者が喜んで選んでいるのが現実なのです。
#企業の利益は庶民の健康と引き換え
世界的な企業といえば、マクドナルド、コカコーラ、ケンタッキー、ケロッグ、マース 、ハーシーなどが思い浮かぶと思います。
世の中にあるファストフード店や居酒屋の数をみれば明らかですが、多くの人は「糖と脂でできた食べ物」によってコントロールされています。
#ほとんどの人が無自覚
情報メディアの闇
"食品業界の闇" についてお話ししていたら熱くなってきたので、少し話は大きくなりますが続けます。
#あくまでも個人的な意見
残念ながら、世の中のあらゆる物には "裏表" が存在します。
例えば、世界平和を謳いながら武器を大量に製造する "武器ビジネス問題"、SDGsを謳いながら発展途上国の貧困や飢餓を生み出している "SDGsウォッシュ問題" など「イメージをよくする為に表面上をよく見せて、都合の悪い側面には目隠しをする」なんて事が、あらゆる組織や国の中でよく行われているのが現実です。
これらは国や組織が利益を追従した結果「どの様な工夫を凝らせば、人を動かす事ができるのか?」を考え抜き作られてきました。
最近では多くの人が気付き始めていますが、メディアが必ずしも真実を伝えているとは限りません。
むしろ残念ながら多くのメディアは、企業が払う広告料によって回っている為、その企業の都合の悪い情報を流す訳にはいかず「良い側面ばかり報じて、悪い側面を報じない」また逆のパターンで「あえて悪いイメージを植え付ける」という事が当たり前の様に行われています。
#現代はメディアが第一権力
メディアが流す "断片的な情報" だけを鵜呑みにすると、無自覚の内に偏った思考が形成され、会った事もない人を批判し、目に見えないものに恐れ、少しでも "社会のルール" から逸れる人がいれば、二度と社会復帰できなくなるまで叩き、少し目立てば過去に遡って不正行為がないか "身体検査" が行われる世の中です。
#ディストピア
悲しい事に、この生き辛い現代は、第二次世界大戦の時の隣組、特高警察が、反戦・反天皇制を唱える人を弾圧した時代と重なります。
現代に生きる多くの人が「戦時に日本が1億総玉砕を掲げ、なぜ多くの人がお国の為に命を捧げる事ができたのか?」と疑問に感じるかもしれませんが、大衆をコントロールする構図は今も昔も変わらず、企業や国にとって決して難しい事ではないのです。
#時代は繰り返す
インターネット普及と情報の民主化
この様な企業や国の戦略に、流されない様にする為に必要な事は「正確な情報の収集」です。
もし「SDGsは良いこと」といった何となくの知識しかなかったとしたら、企業が作り出す "SDGsウォッシュ" の罠にハマり、問題を引き起こす側に加担してしまうかもしれません。
2000年代に入り、テレビ・ラジオ・新聞しか情報媒体がなかった時代から、インターネットの登場で、誰でも自由に情報を発信・受信ができる、言わば "情報の民主化" が起こりました。
#1億総メディア時代
そして情報化社会が始まり、誰でも簡単に "世界中の情報" や "有識者が発信する情報" にアクセスできる様になりました。
そして、その莫大な情報の中から、能動的に信頼できるメディアや個人から情報を収集し、多角的な視点で物事を見て判断する事がとても大切になります。
少し、食品業界の話から話が膨れ上がってしまいましたが、全ては "正しい情報" を知る事から始まります。
これは食品に限りませんが、正しい情報を知った上でそれを選択するのか?知らずにそれを選択するのか?では大きく異なります。
もちろん何を選択するのも個人の自由ではありますが、果たして本当にそれは自分で選んだ物なのか…?それとも自分で選んだと見せかけて、それを選択する様に誘導されたのか…?