関節を痛めた時に「靭帯が伸びた」という表現を聞く事があると思います。
そもそも、この「靭帯が伸びた」とはどの様な損傷で、どの様な対処が必要なのでしょうか?
靭帯損傷とは「捻挫」の症状です。
そして捻挫には、症状によって
「2度」靭帯の部分断裂
「3度」靭帯の完全断裂
この3段階で構成さています。
つまり「靭帯が伸びる」とは、軽度の捻挫(1度)のことを表しています。
特に捻挫が起こりやすい部位は、足首や指、膝などですが、どの関節でも起こります。
では靭帯が伸びてしまったら、どの様に対処したら良いのでしょうか?
目次
靭帯が伸びるとどうなるのか?
実は、一度伸びてしまった靭帯は元に戻りません。
靭帯の主な組織は "コラーゲン" です。
この組織は伸び縮みしずらく「3%程は伸びるが、5%以上伸びると切れる」と言われています。
何らかの原因で、この靭帯に負荷が掛かり伸びてしまうと、残念ながら手術以外では元に戻る事はないのです。
靭帯は「関節が可動域を越えない様に固定する役割」をしている為、靭帯が伸びた状態では関節が不安定になり、グラつきが起こる可能性があります。
靭帯が伸びた時の対処法
繰り返しになりますが、伸びた靭帯を修復するには手術以外に方法はありません。
伸びて不安定になった靭帯を安定させる為には「筋肉」によって、それを補うしかないのです。
例えば、膝の内がの靭帯(内側側副靭帯)が伸びてしまった場合、膝が内側方向の動きに対して、不安定になりやすくなります。
そこで、膝が内側に入らない様に、お尻の筋肉(中殿筋など)の働きをしっかりと使える様に鍛える事で、膝が内側に入るリスクを減らす事ができます。
伸びた靭帯を筋肉でカバーする為には、靭帯が伸びてしまった動作の根本原因に対してアプローチし、2度とその動作が起こらない様に強化していく事が重要になります。
実際に、靭帯が伸びてしまっても、そこをカバーし、高いパフォーマンスを発揮している選手は大勢います。
是非、的確にアプローチを行い、根本原因を改善し、不安のない体を作ってください!
社会的には「捻挫」という言葉の地位は、だいぶ低く見られている様です。